「友達のファンとして……」

「愛菜っち〜」

「そんな大声呼ばなくてもこっちよ凪」

 愛菜が手招きすると凪が気づいたようでこっちの方に歩いてきた。

「愛菜っち〜ねけもん攻略教えて〜」

「はいはい……それでどこなの?」

「7つ目のところ………おっ?」

「……」

 凪と目が合った……。

「……えっ? だい、すけ?」

「お、おぉ……数日ぶり」

「――――なぁあぁぁっ!! だ、大輔がいる!?」

 凪が物凄い勢いで後退りし愛菜がキャッチしてたがまだ足が動いていた。

「なにどうしたの凪」

「――っ!! ……ああっ」

 凪の顔が温泉を入ったあとみたいに顔がどんどん真っ赤になっていった。

「……なんで凪は顔が真っ赤になっているのよ」

「なってない! なってない! 暑いからだよきっとだって夏だし!」

 凪が慌てて首を振っていた。

「それで吉田くんと凪はどうゆう関係なのかしら?」

「吉田くんっ!? なんで愛菜っちが吉田くんのことを知っているの?」

「なんでって……普通に私たち高校時代のクラスメイトだからねっ?」

「まぁ……」

「それで、凪は吉田くんとはどんな関係なの〜?」

 愛菜がオモチャを見つけたみたいな顔して凪の胸を体を触っていた。

「ちょっと! 何してるの愛菜っち!」

「普通に触ってるだけじゃない」

「……」

 目のやり場に困る……。

 愛菜が凪の胸を触っていたけど目を瞑っておこう。

「それでどゆう関係なの?」

「中学の頃の親友だって」

「――っ!! 中学……ほほっ」

 そしてさらに愛菜がニヤニヤとしていた。

「と、いうことはこの前に会いたがってた中学の頃の人って吉田くんだったなんて……へぇ、ほぉ……」

「違うから大輔とはそうゆうのじゃなないから!」

「へぇ……」

 凪が手をバタバタと振っていた。

「……前にも言ったけれど。約束をした親友だって」

「そういえばバイトの時に言ってたわね小説になるって。それでイラストには最高の友達が描いてくれるって」

「……その親友。今は動画を作る配信者だけどいつか小説を書いてもらうから楽しみにしてて愛菜っち」

「ええっ楽しみにしているわ友達のファンとして……それじゃあ吉田くん凪のこと宜しくお願いするわ」

「あぁ……任せろ」

 すると大野の声がした。

「おーい」

「あっ聖一さん。荷物は運び終わったんですか?」

「終わった。吉田はどうだったこの風呂?」

「あぁ最高だったよ。肩が軽くなった気がする……」

「それなら良かった。俺も入ろっと汗がめちゃくちゃ出たからな。吉田もまた風呂に入るか?」

「俺は待ってるよ」

「わかった1時間ぐらいかかるけど待っててな」

「了解」

 大野はそのまま風呂の方に向かっていった。

「それじゃあ愛菜っち攻略教えて……今度の配信で上手く見せたいから」

「わかったわ。それじゃあ私の部屋待ってて、それじゃあ吉田くん私たちはこれで」

「じゃあね大輔。またあの子に宜しく言っておいてね」

 凪が手を振っていた。

「あぁ、わかった。イラストも出来たら送るよ」

「うん楽しみにしている」

 そのまま凪と愛菜が去っていった。

「……ふぅ、あったまったね姫ちゃん」

「うん、良かった」

 声をした方を振り向くと丁度風呂から上がってきた内田と姫が登場してきた。

「……よっ」

「あれセンパイもちょっと上がったところですか?」

「少し前にな。コーヒー牛乳飲むか?」

「えっいいんすセンパイ!」

 内田が物凄く目がキラキラと輝いていた。

「別にいいぞ。姫もなんか飲むか?」

「大輔は何飲んでいるの?」

 姫が首を傾げてきた。

「いちご牛乳。同じのにするか?」

「うん! 大輔と同じのにする」

 姫が物凄く首を縦に振っていて二人分の飲み物を渡した。

「あざーす!」

「ありがとう大輔」

 蓋を開けて少しずつ飲んでいた。

「大野先輩どうします? 少し待ってますか?」

「あぁさっきすれ違って風呂に入ってくるから待っててくれって」

「了解っす」

「わかった」

 大野を待つ間。棚にあった本とかしりとりなどして時間を潰した。

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