「それはどうぞゆっくりしていってください!」

 俺たちは昼ご飯を軽く食べ大野の知り合いがやっている銭湯に向かった。

「着いたぁ!」

 内田がドアを開け大きく背伸びをしていた。

 俺も車から降り見ているとアニメとかドラマでよく見る和風の建築が目の前に現れたから呆然としまった。

「おぉ……」

 姫も車から降りて眺めていた。

「わぁ……凄い映画見たい」

「なぁ……」

 あの瓦とか勉強になるな……。

 今度イラストは銭湯娘とか描いてみようかな。

「じゃあ行こうか。ちょっと知り合いに挨拶したいから」

「あっはーい」

 大野のあとについていきそのまま旅館の中に入り。靴を下駄箱をあずけて中に入った。

「よっ愛菜!」

 店番をしている美少女に大野が挨拶をしていた。

「あっいらっしゃい聖一さん」

 その子は大野に挨拶をしていた。

「……ん?」

 なんか違和感があるな。

 その女性に対してなんか違和感を感じる。

「って吉田くんじゃない」

 その人に呼ばれてようやくわかった。前に姫とデートして出会った川田だった。

「川田だよな。こんなところで何してるの?」 

「なにって普通に家の手伝いよ」

「えっ!?」

 家が銭湯を経営していたなんて初耳なんだが……。

 大野が俺と愛菜を見てきた。

「お前らって知り合いなのか?」

「高校時代のクラスメイト」

「えぇ、普通に高校時代の知り合い」

「センパイ! センパイ!」

 すると背中から内田がパンパン叩いてきた。

「どうゆう知り合いなんですかこの子!」

「だから高校時代のクラスメイトだって」

「ホントはセンパイ、とか」

 内田が小指を立ててきた。

 姫の方が頬をぷくっと膨らませていた。

 ……小指を立てたってことか彼女ってことか?

「それはない。初めての彼女は姫だから」

「――っ! えへへ彼女」

 姫が真っ赤にして喜んでいた。

「あとで姫に謝れよ」

「へーい。わかりましたーコーヒー牛乳奢りますよー」

 少し内田が不敵腐れていた。

「それで大野と川田が知り合いだったのが驚きなんだが」

「えっ?」

 大野と愛菜が二人そろって首を傾げてた。

「私のお兄ちゃんが聖一さんと知り合いって話よ」

「えっ……川田って兄がいるの?」

「いるよ。それで聖一さんたちはどうしてきたんですか? お兄ちゃんに会いに?」

「俺はそうかな。あとの三人は銭湯に誘ったって感じかな」

「えっ!? それはどうぞゆっくりしていってください!」

 すると愛菜が物凄い笑顔に切り替わり銭湯の方を進めてきた。

「それでお兄ちゃんはいる? バーベキューのコンロとか道具を回収してもらいたいんだがいる?」

「多分居るんじゃないですか? ゴロゴロとゲームしていると思うので」

「わかった。じゃあ俺は道具を片づけるけど良いかな?」

「大丈夫っすよーゆっくりするんで」

「はい」

 内田と姫は頷いた。

「じゃあちょっと行ってくるな」

 そのまま大野は外の方に向かっていった。

「それじゃあ入るか」

「はーい」

 お金を払いそのまま銭湯の方に向かい男女がわかれているのれんのところで立ち止まった。

「じゃあ出たら待っているから」

「わかったよ大輔」

 姫の笑顔を見て俺はそのまま男性用銭湯の方に向かい裸になって湯船の方に足を運ぶ。

 身体を洗い。壺湯とかジャグジー付き銭湯とサウナとかをめぐり、熱々のお湯に体を浸った。

「あぁ……」

 気持ち的に腰とか肩が軽くなる感じが体が染み渡る……。

 1時間ぐらい満喫した。


 

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