「「どこぞのエロゲ―だよ!」」

 

「なるほどね幼馴染が来て告白されて一緒に同棲してるとは……」

 凪に説明し頷いていた。

「でも、向こうの親御さんからも許可はもらってるからな!!」

 そう、それは事実だ。こう言わないと誤解が生まれてしまう。

「んっなんていうかエロゲーじゃんって言いたくなるね」

「いやいや、違うって。…… えっエロゲ―なんてやっての?」

「まあ、やってるよ。エッチ二次元の女性って見たくね?」

「……わかる」

 中学の頃は二次元の子のパンチラで喜んでいたのにまさかエロゲーまでやってたとは……。

「それでなんのエロゲ―やってた?」

 凪が目をキラキラとさせながらに聞いてきた。

「五回目の君とシンドロームは心の奥底に」

「えっシンドローム、私もやってた!」

「凪もやってた⁉」

「やってたよ。泣けたね」

「泣けた」

 シンドロームは心の奥底に。シンドローム。シンドローム症状と言われる謎の現象起こっており各ヒロインにそれぞれシンドローム症状を治していくエッチなゲームだ。その会話でのテンポが良くってシリアスとギャグが面白かったのが印象的。ヒロインを4人目方略し本当のヒロインを攻略する描くヒロインの話しが連動していて最後の5人目ヒロインに繋がいた時の話の上手いと思いながらやめどきがわからなすぎたとって泣けた作品だ。

「じゃあ、大輔は誰を攻略してた?」

「キャメロ」

「キャメロちゃん! でもわかる。……わかるんだけど、すまんつむぎが泣けた」

「紬か!でもわかる。ラストの花束を母親に届ける話は泣けたんだよな……」

「わかってくれる⁉」

「わかる」

 紬。病気で母親を亡くしてしまったヒロイン。たまに母親が現れると思ったらその記憶を紬が欠落したのだが、ラストに花束を母親に持ってきて母親の存在を大切に認めたのは泣けた話だった。

「大輔とそういった話が出来て嬉しいな。こう言った話をしようと思っても周りの配信仲間はあまり乗り気な感じじゃなくて浮いちゃうんだよね……」

「俺もわかる。アニメとか好きなの会社にあまりいないから、ましてやエロゲーになるともっと話す幅が狭くて中々居なかったんだよな」

「そうそう」

「今は7月だけどアニメとかってなんか面白いのやってたりする?」

「俺も仕事ばかりで見れてなったんだよな……。数年前とかで高校の頃とか」

「うーん。『さくらを見た夢の日。世界は消えた』っていうのかな」

「えっ知ってる!」

「知ってる⁉ さくら、知ったの?」

「大好きだよ!」

 さくらと呼ばれるなんでも叶えてしまうを世界の苗木。だけどそれは不幸を呼ぶものだと知った主人公達はその苗木を集めるのだが、まさか親友が黒幕だなんて思わなかくそこで戦うバトルシーンがめちゃくちゃカッコイイ好きな作品だ。

「アニメの先がが面白くて原作買ってしまったんだよな」

 あまりにもアニメで好きになってしまって一気にラノベを買ってしまったほどだった。

「いいなぁ~‼」

「今度あったら貸そうか?」

「貸して!」

「了解」

「あっ連絡先交換しない? 大輔の欲しいし」

「俺も凪の連絡先欲しい」

 お互いのIDをスマホに登録した。

「……ついに大輔とID交換できたんだ」

 スマホを見ながら凪がめちゃくちゃ嬉しいそうな顔をしていた。

「長かったな」

「そうだね」

 中学からここまで長いと感じる。

「……気が向いたら電話してもいい?」

「あぁ、いつでもいいよ。アニメの話とかしようぜ」

「そうだね。……あっ彼女さんがいるときは流石に出なくていいよ」

「わかった」

 これからは凪と連絡が取れる。それだけで嬉しかった。

「ねぇ、ゲームショップの方に買い物しても良い? 新作のやつが出たから企画で使うものがあるから」

「いいよ」

「サンキュー!」

 凪と一緒にゲームショップへと店の中を入っていた。

 そのまま凪は自分の欲しいソフトのある方へと歩いていった。

「ゲームか」

 ソフトの方を見ると色々なものが知らないうちに勢ぞろいしていた。

「見ないうちに色んなものが置いてあるな」

 対戦やRPG。モンスターをゲットし育成するものまで知っている新しいシリーズに進化していた。

「大輔~お待たせ」

「ん?」

 凪の方を向くとビニール袋を手元に持っていた。

「えっもう買い物終わったのか?」

「指定されてるのだからね。売っててよかったよ」

 そのままバックの中にしまった。

「大輔はなんか欲しいのあったの?」

「ん~。これといったようなものは……。凪ってゲームの実況とかってするのか?」

「するね。私の場合だけど、自分が使っているアカウントで動作確認とか先にプレイをして感覚を掴んでから実況用のアカウントに切り替えてやってるんだよね」

「へーなんか動画で初見だっていうのは見たことあるけど」

「最初だけね。でも中にはそのままやったりするんじゃないかな。程度はやって置かないと本当に動かし方わからないからね。あっでもこれは公言しないでね内緒だよ」

 凪がシーと人差し指で口元を抑えていた。

「わかったよ」

 そうだよな。ある動かし方を程度知っておかないと本番だっていうとき焦ってしまうからな。

「それでなんか欲しいのあったの?」

 凪がこっちを見て覗いてきた。

「うーん。凪のおすすめってあるか」

「そうだね私の勧めはこれこれ」

 凪が棚の方に手を伸ばした。

「ねけもん! 強くて可愛いののがたくさん出てるんだよ!」

 凪が取り出してきたのはRPG名作で全世界に出ている有名なゲームだった。

「ねけもんか……」

 久しぶりにやってみようかな。

「……」

 俺がパッケージをみていると凪が首を傾げてきた。

「彼女さんってゲームとかするの?」

「ん? するぞ」

 前に京都に行ったときは新幹線の向かう途中にゲームをしていて。その晩に……。

「あぁ……」

 ヤバい姫に結婚の話をしてたの思い出しまう。

 その晩。食事中に姫に結婚の約束をしたんだった。

「あつっ」

 思い出すだけで心臓がバックンバックンと鳴り響き全身が猛烈に暑い店のクーラーなんて聞いてないんじゃないかと言うほど暑い。

「ん? どうしたの大輔」

 凪がこっちの方に顔を覗き込んで心配してた。

「……いや平気」

 胸元を扇いで全身の熱を冷まさせる。

「んん。まあ暑いけど店は意外と涼しいよ」

「……ん。まあ、そうなんだがちょっとな、思い出して」

「――おぉ⁉ なにまさか彼女さんとなにかあった!」

 凪がこっちに顔を近づけてニヤニヤと面白そうなことを見つけたみたいな反応をしていた。

「なんだよその目は……。やめろよなんか面白そうなの見つけたっていう表情するなよ」

「実際何かあったんでしょ! 少しぐらい話を聞かせてよ小説の参考にするから!」

「……笑うなよ」

「それはね笑わないよ」

 凪が頷いた。

「わかった」

 俺は凪に旅行で結婚の約束をすると話をした。


「「やっぱりどこぞのエロゲ―だよ!」」


 凪がドヤ顔をしていた。

「違うっての……」

「……ふっ」

 おい、絶対に笑っているだろ。

 全く……。

 スマホの時計を見てみると以外にも13時半と表記していてお昼の時間を超えていた。

「凪飯にするか?」

「もうお昼か。そうだねなんか食べようか」

「あぁ……なんか食べたい店に入って食おうぜ」

 凪が頷いた。

「そうだね。なんかぶらぶらとしてればお互い食べたいのはあると思うしそうしようか」

 ゲームショップに出て、お互い食べたいといったラーメン屋に二人で入ることにした。

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