「……今から修羅になるから」
「なあ頼む! あと少しなんだ! 一日間だけで良いからプロジェクトの方手伝ってくれ!」
「……」
次の日。会社に出勤したら同僚の
「……泊まり込みはやりたくないんだが」
姫が心配だ。
抱きついて、涙を流しながら鼻水をべっちょりと付けてきた。
「頼む! 時間が押してんだよ吉田。取引先に間に合わなくなるんだよ! 今度、合コンに誘ってやるから!」
いらん。あと鼻水を付けてくるな、シワが出来る。
「わかった。17時以降から手伝ってやるよ」
海浦は顔をあげ、こっちを見ていた。
「出来るだけ作業方はやってくれ。プラス1日伸ばしで取引先からクレームを言われるのは嫌だからな」
「マジ、サンキュー! 吉田。今度、合コンに連れてってやるからな!」
「いらねぇよ」
ロッカーに向かい。一応、姫に連絡する。
昼休みの時間を削らないと終わらないかもしれないから。
デスクに向かい電源を入れる。
「やるか……」
あまり仕事を抱えでやるな。言っていたんだけどな。
まあ、今度。飯でも奢ってもらうかな。
そう、思いながら肩を回して、仕事を始めた。
昼になり、姫の弁当を急いで食べ、デスクに戻って作業をしていた。
すると俺の隣に場所してきた内田がデスクチェアに座り溶けたアイスみたいに体がだらけていた。
「はぁ……。暑……」
胸元をパタパタと仰がせて空気を送っていた。
「朝からお疲れ」
内田は朝から営業回りをしていた。
「疲れましたセンパイ。なんで今日はこんなに暑いんですか?」
「夏が近いからじゃないか」
内田はデスクの電源をつけて飲み物を飲んでいた。
「まだ、6月にもなってないじゃないですか! これも暑いのもセンパイのせいですね」
「俺にせいにされても困る……」
そして、会社のパワードを入れて仕事を始めていた。
「……んで、センパイ。私と姫ちゃんのデート出来るプランどうなってます」
「なんだそりゃあ?」
「言葉通りですよ。私と姫ちゃんとデートするんです」
「たまに遊びに行ってるだろ。……あっ! 間違えた」
「行ってますよ。姫ちゃん。可愛いじゃないですか」
「わかる……。だったら良いじゃないか」
内田が顔を膨らませていた。
「だっていつもセンパイはどうだった? って聞いてからですよ。センパイのせいですからね。 あ、誤字発見……」
「それは悪かった」
スマホを取り出し写真を見せてきた。
ベージュの羽織りにボダーのTシャツ。デニムパンツを着た。姫の写真がピースをしていた。
「どうです姫ちゃんの服」
「後で送って……」
「りょ〜」
「……今から修羅になるから」
「了解……」
姫の写真のおかげスピードを物凄い速さで打ち込んでいく。
17時になり。こっちの案件をあらかたコードを打ち込んだ。
俺は軽く背伸びをする。
「あぁ……首と腰がイテェ……」
内田も軽く背伸びをしていた。
「んん……終わった。センパイ、これから姫ちゃんと飲み会しましょう」
「悪い。海浦に頼まれて、それを片付けなきゃいけないんだ……飲み会は別の日でな」
内田が敬礼した。
「わかりました。それじゃあセンパイ乙です。姫ちゃんに宜しくって伝えて下さい」
「了解……」
内田は手を振り帰って行った。
「少し休憩するか……」
自動販売機に向かい。コーヒーを買ってベンチに座りながらチビチビと飲みながらスマホを姫からのメッセージの返信を見ていた。
『うん。わかったよ。お仕事頑張って。あと、友達が大輔にいつか会いたいって言ってるんだけど大丈夫?』
「姫の友達か……ちょっと会ってみたいかも。週末で良いかな……」
スマホをで姫に送った。
『土曜日に会えるか聞いておいて』
すると姫の方からオッケイと書かれたスタンプが来た。
「楽しみだな……」
少しニヤけていると大野が近づいてきた。
「お疲れ」
「お疲れ……」
大野も自動販売機からコーヒーを二本買っていた。
「吉田も海浦の手伝いだろ」
「あぁ。大野もやるのか?」
大野は隣に座り込んできた。
「まあな……。終わらせないとだからな」
プルタブをカチッと開けて飲んでいく。
「この案件が終わったら説教だな」
「程々にな……」
コーヒーを一本を渡してきた。
「ちょっと相談しても良いか?」
「ん? 相談?」
「いや、大した話じゃないんだけど。この前、友達と釣りに行って来たんだけど。友達がコテージに泊まったって言うから、俺と吉田と内田と姫ちゃんで一泊しないかなって思っているんだけど。どうだ?」
「一泊で泊まり込みか……」
「バーベキューとかも出来るんだぜ」
「それは面白そうだ」
あんまり外に出ないから、たまには一泊するって言うのも面白いそうだな。
「今度、姫に誘ってみる」
「おう、頼んだぜ」
背中を叩かれ、大野は立ち上がり手を振っていた。
「……海浦のやらないと殺される」
俺も立ち上がり。デスクの方に戻り。1日かけて働いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます