「やったあぁぁジャンクフードだぁ! ダイ、ガチでありがとう!」

 三階建てのマンション。師匠住んでいるのところに到着し、『今、来たよ』とメッセージを送った。

 姫が首を傾げた。

「ねぇ大輔。チャイム鳴らさないの?」

「なんか呼び鈴を鳴らすんじゃなくてメッセージを寄越してくれだって」

「そうなんだ……」

 するとガチャ! っという扉が少し開きひょこっと師匠の顔が見えた。

「ダイっ例の物は持ってきてくれた……」

 まるでホラー映画みたいな雰囲気が出ている。

「え、うん。ジャンクフードだけど」

「やったあぁぁジャンクフードだぁ! ダイ、ガチでありがとう!」

 師匠の奇声と同時に扉が思いっきり開き。持っていたジャンクフードを取った。

梨花りかお姉ちゃん。郵便?」

「――っ! やばバレた」

 後ろの女性の声が聞こえた瞬間。師匠の顔が青ざめていた。

 師匠がこんなに青ざめている……。やっぱりなにかあったんか。

 俺はいつでも攻撃できるように構えをとった。

 ゆったりと見えたのはダボダボなTシャツにショートパンツを着ているのを見えた。

 そして――。

「……え?」

 顔を見た瞬間。思い出した。

結城ゆうきさん?」

「あれ、姫ちゃんの彼氏さん……?」

 師匠と俺の従姉妹だっていう結城 りんだった。



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