「あぁ、これは異常事態だ。この後、槍が降ってくるぞ……」
丸山の顔がどんどん青ざめていく。
「よ、吉田、お前。何やってんだよ……」
「いや、これは膝枕をして――」
すると顔色を変えて怒ってきた。
「「膝枕だと! ざけんなこの野郎!」」
後ろの方からもう一人メガネをかけてきた男性の声が聞こえてきた。
「何やってんだよ。丸山うるせいぞ……」
「いや、だってよ
丸山が俺の方に指をさしてきた。
「はぁ、吉田が? ないない。あいつ女子とまともに喋れないんだぞ」
「だったら見てみろよ! 吉田が女に膝枕してもらってるってことをよ!」
すると後藤のため息が聞こえてきた。
「はぁ……丸山。俺達が彼女を作らないときめ――」
丸山をどけて後藤と対面した。
「よ、よう。後藤……」
挨拶するが後藤もどんどんと顔が青ざめていき後ろを振り返った。
「……帰るぞ丸山。あいつはもう俺達とは同じ人間じゃない」
「あぁ……」
帰ろうとする二人に姫が止めに入った。
「あの……よく分からないんですが。良かったらご飯、一緒に食べませんか?」
二人が立ち止まる。
「悪いよお嬢さん。二人の邪魔をしちゃったんだから」
すると姫の顔が膨らんでいた。
「私、お嬢さんじゃありません!」
「お、おい姫」
「だって大輔! 私お嬢さんって言われたんだよ。大人なのに!」
確かに見た目からしたら大人だ。けど中身は子供っぽいからお嬢さんとも頷ける。
そう思うと笑ってしまう。流石は後藤だ姫の性格も読み取れるなんて。
「ふふっ……」
「あぁ! 大輔が笑った!」
姫が髪の毛を引っ張ってきて八つ当たりしてきた。
「悪かったから髪の毛を引っ張るなって!」
「「――っ!」」
するとなぜか丸木と後藤がはショックを受けていた。
「おい後藤、どうゆうことだ。あの吉田が女子と喋ってる……」
「あぁ、これは異常事態だ。この後、槍が降ってくるぞ……」
「槍が降ってくるって……」
丸山が指を再びこっちに向けていた。
「だってお前、女子と喋る時いつも逃げていたじゃないかよ!」
確かに……。いつも高校で女子が近くづくと何を話せばいいのか頭の中が真っ白になりその場から離れる。そんな感じだ。
すると姫が「あー」と頷いていた。
「ちょっと姫。なんで共感してるんだ」
「だって大輔。最初にあった時扉をいきなり閉めてきたもん」
後藤が首を傾げていた。
「ところでお嬢ちゃんと吉田の関係って一体何なんだ?」
姫がまた顔を膨らませていた。
「大輔。ちょっといい?」
「お、おぉ……」
そう言うと膝枕をやめて立ち上がるとスカートの
「津田 姫。と言います。大輔の恋人で、今年は高校に入学しました」
すると後藤と丸山が俺のところに来て肩を掴んできた。
「おい、彼女ってどうゆうことだ!」
「一体どうゆうことなんだ!? 彼女ってよ。おい!」
そして前後に揺らされた。
「わ、わかったから……これから説明するから……」
そして酒をテーブルに置いて飲み始めたのだった。
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