「ほら、パンツだよ〜」
画面を見て勉強していた姫が突然声をあげた。
「わお!!」
「え、なに?」
急いで姫のところに向かった。
画面を見てみるとパンツ姿の少女の絵を開いてた。
あ……そうだった。下着の練習も描いていたんだ。
当時は下着を描きたいと思って描いていたけど、女性の体つきが分からなく、なんとなくで描いていたが、バランスが崩れてしまっていて塗り絵を塗って終わらせてしまってた。
「大輔……」
くるっと姫がこっちを見ていた。
「大輔も男なんだね」
そんな目で見ないでくれ、俺も男なんです。すいません……。
心の中で姫に謝る。
「大輔は下着も描きたかったの?」
「まぁ……。はい」
姫が首を傾げていた。
「うーん。良かったらパンツ見せようか?」
「ふぁい!?」
ヤバイ変な声が出てしまい返事をしてしまった。
「いや……。俺は下着の技術を上げたいんで。そのパンツをみたいとかそうゆうんじゃ……」
「へー」
姫がこっちを見ていた。
「ほら、パンツだよ~」
スカートを捲ったり下ろしたりとして白い下着がその場で見えた。
白……良いな。
「――っ!」
俺は慌ててそっぽを向いた。
「いや、じゃなくて俺は下着の
もう何を言い訳にしているんか分からない……。頭が真っ白になる。
「構造が知りたいの?」
姫はどっか向かうとすぐに戻ってきていて手に何かを握りしめて俺の手に渡された。
なにやら滑々している。ハンカチ?
手を少し動かしてみるがハンカチではなさそうだ。
そうだよななんでそれを渡すんだ?
他に候補を当てはめようとするが思い当たらない。
手を開くとそこには……
「……――っ! ぐはっ! パンツ!」
そう白と青のボーダーラインが目の前に現れた。
思わず目の前にある光景が信じられない。
「ひ、ひ、姫! なんでこれを渡すんじゃ!!」
けど姫が不思議そうな顔して首を傾げていた。
「だって構造が知りたいんでしょ? あ、もしかして嗅ぎたくなった? 良いよ嗅いでも……あ! でも、エッチなことがしたくなったら外に出てるからね」
そう言ってクネクネと体を動かしている。
え、本当にいいのか?
それは勿論嗅ぎたいって欲求はある。だって好きな子のパンツが目の前にあるんだぞ。もう一回言うけど好きな子のパンツだもん!
でも、それをやったら社会的に不味い……。
好きな子のパンツという悪魔の理性と社会的に死ぬというまだ天使が出ている制御が交互に頭の中にぐるぐると交差してくる。
悪魔が呟いてきた。
『やっちまえ! 好きならやっちまえ!』
すると今度は天使が呟く。
『ダメです。まだ順序という物があります。今回は引き下がって……』
『なに!? お前も男だろ!』
悪魔が天使に飛び掛かって喧嘩になっていた。
あぁぁぁ。喧嘩はよくない。ひとまず整理を……。
ポタ……。ポタ……。
手の甲になにか温かい水滴が落ちてきた。
視線の方を向けるとなにやら赤い。
赤い?
どんどんと鼻の方に違和感を感じ下着を持ってる方とは逆の手で鼻を触ると血が出ていた。
すると姫が慌てていた。
「だ、大輔鼻血!」
鼻血?
そう考えてしまうと一気に気が抜けてしまい視線が真っ暗になっていた。
「あぁ……」
バタンッ!
「……っ。んんっ」
目を開くと姫の顔がすぐ近くにあった。
下はなにやら温かい……。
すると髪の毛をすぐに掴まれた。
え、掴まれた?
手探りで髪の方を触ると指先が細く人の腕があった。そして視線を少し下ろすと姫が着ていたスカートの色だった。
姫の顔が近くって下は柔らかい。って事は……
「……まさか膝枕」
すると姫が頷いていた。
「うん。ごめんね悪乗りしすぎた。大輔に知識を深められるんだったら思ってしまったら……」
「あぁ……いやこっちも悪かったよ。ごめんな」
姫のパンツを嗅ごうとしたなんて。それはあってはならなかった。
「ありがとな。手を貸してくれたのに」
姫は首を振っていた。
「ありがとう。そう言ってくれて」
そして何度も髪の毛を触っていた。
すると玄関の方から扉が開く音がし足音が聞こえてきた。
「おーす吉田。飲もう、ぜ……」
男の声がして、こっちを見ると男がビニールを落として中からビールの缶が転がっていた。
「ま、丸山!」
俺の高校時代の友人がそこで立っていた……。
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