「だからおっぱい触らせてあげるって」

「……?」

「だからおっぱい触らせてあげるって」

「意味がわからないって。なんで胸を触ることになったんだ……」

 姫が首を傾げていた。

「だってわからないより触って覚えた方がいいでしょ?」

 大輔は首を振った。

「いや、俺は触るのじゃなくて見て覚えてそれを描くってことだよ」

 姫が頬を膨らんでいた。

「他の子のおっぱいなんか見ないで私のを見てよ!」

 こんなに女子がおっぱいって言ってきたり触ってと言って恥じらいがないのか?

「……姫は恥ずかしくないのか」

「全然! 大輔なら胸とか触っても構わないし!」

 手に握りそのまま自分の胸に押し付けた。

 ぬぁ……なんだろう丸い。

 なんて言うか布越しから触っているだけのに体温がある。 

 ……というかマズイいだろ流石に。

 離そうと少し余計空間を作った。

「ムッ!」

 けどやはり許してくれないようで腕にまたガッ! と強く掴んできた。

「ダメ! 今放したら他の子の見るでしょ」

「なんでそうなるんだよ!?」

「男はそうだって友達が言ってたもん!」

 それは男が見るのは仕方がないかもしれないが。俺はそんな他の子よりも……。

「俺は姫の胸が好きだよ! 他の子なんか見てる暇なんかあるか!」

「……わぉ」

 段々と姫の顔が赤くなっていった。

「私の胸が好き?」

「そうだよ」

「私のおなかを見てどうだったの?」

「綺麗、でしたよ」

「私の胸触りたい?」

「そう……ん?」

 待て。最後おかしいぞ。

「触って欲しいって言ってるが本当なのか?」

「決まってるじゃない。じゃなきゃ好きな人以外触って欲しくないんだもん」

 姫は首を傾げた。

「だからいいよ? 好きに触って」

 男として試されてる。年上の威厳をまだ崩さずにいるか、欲望に参ってしまうか。

 すると悪魔が囁いた。

『触っちまえよ。お前のこと好きだって言ってくれてるんだ』

 天使が今度は囁いた。

『そうです。この経験を得て絵の参考にするんです。幸せにしてあげるのはあなたなのです』

 なんで天使と悪魔が同じ答えになってるんだ…………。

「……本当にいいんだな?」

「だから良いって」

「じゃあいただきます……」

 少し揉むと本当に柔らかくて気持ちがいい……。良く漫画でマシュマロとかお餅という表現そのもので手で一気に吸い込まれていく。

「……んっ」

 少し彼女から吐息が出ている。

「大輔少し痛いよ……」

「え!? わ、悪い」

 手を離し彼女の顔を見た。

「もう、強く触りすぎだって」

「すまん……」

 優しく揉んだだけなのに胸って痛いもんなんだな……。

「まあ、いいけど。これで少しは参考になった?」 

「あ、あぁ。物凄く助かりました……」

 姫は頷いていた。

「良かった。じゃあお昼にしようか」

 姫は玄関に向かった。

「あ、あぁ……」

 手にまだ姫の胸の感触が残っている。

 おっぱい教祖が有ったら入ってしまいそうだった。

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