「お世話するから一緒住もうよ」
「遊びに来たって……」
見た目が本当に変わっていた。身長が伸びたなそれに胸もデカい……。
「そのまんまの意味だよ大輔が元気でやっているかなって」
今、俺が二十歳丁度で4つほど年が離れている。ってことは16歳。
「もしかして高校生か?」
姫は頷いていた。
「うん。今年から高校生になったよ!」
指をブイサインしていた。
だったら新学期の準備とかで忙しい時期だ。
「それだったら来なくても大丈夫だろう……」
「えーいいじゃん。大輔に会えるかもって受験を頑張ったのに!」
姫はぷくっと顔を膨らませていた。
「受験を頑張った? どうゆう意味だ?」
「大輔の様子を見たいから近くの高校に応募したんだよ」
それは嬉しい話、なのだが。
「どうして場所を何で知っているんだ?」
「え? 大輔のお母さんに会って聞いたからだよ?」
なぜと首を傾げていた。
「……はぁ!? 母に聞いたって離れているんだから、どうやって」
小さい頃に遊んだが大輔が中学の時、親の転勤で離れ離れになってしまい。それからは一度も会ってはない。
「お母さんが大輔のお母さんと連絡した時に遊びに来てブドウをくれたって言ってたよ。美味しかった」
まさか姫お母さんとウチの母さんがまだ連絡していたなんて。
「それで母さんに聞いてここに来たと……」
姫は頷いていた。
「そう。様子を見に」
「……」
まあこうして会ってくれたから嬉しいと言えば嬉しいけれど。
「大輔がどんな生活なのか見てみたい」
見てみたい……部屋はもう汚いといっていいほど見せられる状況じゃなかった。
俺は左右に手と首を同時に振った。
「ダメダメ!ぐちゃぐちゃだから」
「邪魔しまーす」
「あ、ちょっと!」
嬉しそうに姫は部屋に無理やり入っていた。
「うわ……」
そして数十秒後に顔色が変わりこっちを見て引いていた。
服は脱ぎ散らかしカップ麺の入ってるビニール袋やコンビニ弁当のだらけ。
「どうしたらこんな風になるの?」
まあ、一人暮らしになると仕事が忙しくて片付けに手が回らないのが現状だ。
「仕事がな……」
「……とりあえず座れるところを確保したい」
「わかった……」
姫が座れるところを確保してそこに座らせた。
「なんか飲み物……」
飲み物を調べるが本当にビールしかなかった。
「ねぇ大輔さっき仕事って言ってたけどどんなのしているの?」
「んっ? 普通のサラリーマンだよ。毎日パソコンに座って嫌な上司にはおーだ。こーだど言われるから神経が擦り減るな」
首のところが痛くてしょうがない……。
「仕事嫌いなの?」
「嫌だよ! 上司には邪魔者扱いされるんだから最悪だよ」
「ふーん」
姫は部屋の周りを見渡していた。
「ねぇ大輔」
「ん? なに」
「お世話するから一緒に住もうよ」
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