2HIT え、達也のこと? 当然好きだし弟のようなもんで恋人として接したい。

 達也が帰ったあと。三月は食器を洗い終えて布団にダイブした。

「……」

 枕を抱えてもう、さっき言った。現実で好きな子が居ないっていう答えがあって嬉しかった。

 え、達也のこと? 当然好きだし、弟のようなもんだよ。恋人として接したい。

 だって聞いて! 昔の達也本当に可愛くってよく後ろを歩いてついて回ってたいて。

『姉ちゃん大好き!』

 って言ってくれて抱きついてくれたのよ! もう可愛い!

 本当の兄妹みたいだねっていわれて嬉しかった本当。可愛い弟分だな……。

「……でもな。中学に入ったらそういった抱きしめるのとかしなくなって達也がゲームばかりするようになっていったのよね」

 そう、中学ぐらいから抱きつかなくなったというか。話しすらしなくなった。

 そのときはやっぱり思春期で私のことを避けてるのかなって。

 ふと思ったのがもう一度達也にお姉ちゃんって言って抱きついて貰いたい。それだけ。

 でも、それは姉だったら抱きつくことも可能……かもしれない。けと幼馴染だもの。

 いつか達也が誰かと結婚するってことになったら。無理かもしれない……。

 そう、思ったけど高校に入って、達也のお父さんとお母さんから達也の面倒を見て欲しいってことで合鍵を渡してくれた。

 ありがとうおじさん! 達也を大切にします毎日栄養不足にならないように頑張って私がそばに居ますから!

「……栄養か」

 私は自分の胸をみる。

 健康に気を使っているのにな……。大豆とかキャベツとか頑張って食べてるのに全く育たないのは何故なの一体。

 結構。いや、多分あるかも……しれない。私が知らないだけで成長してるかもしれない……。

 私は自分の胸に手を当ててみる。

 だけどまな板だ、本当に……。

「……成長してよ」

 だって中学の頃から胸が膨らまないんだもの……。膨らまないんだもの! 高校一年の最後の身体測定をしても変わんなかったって。なによチクショウ! 欲しいわよ!巨乳になりたいわよ! 達也をメロメロにして恋人の異性の相手としてお姉ちゃんポジションが欲しいわよ!

 だって好きなんだもの! 達也のことが可愛くいいもの! 

 一年ぐらい前に、達也に用事が有った時に、全裸の達也の体が見れて最高に嬉しかった! ありがとう達也の胸板! 触りたいんだ本当に……。

 デートしたいんだよ! 

「……もっとグイグイいけば達也と恋人になるのかな?」

 そういった経験がない……。

 告白とかはされたこともあったけど、達也と遊んだ日々ばかりが思い浮かんだ。

 達也のことが好きだから。

 他の人からの告白はあったけど全部、断りをしている。

 あるのは少女漫画とか恋愛ドラマをかじった程度。

 達也から毎日みそ汁が飲みたいって言わされて告白されたいんです。……はい。

 毎日あなたの想いを込めて煮込みます。

「ぐへへ……」

 待って、こうゆう告白ぽいことを言わせて。本当そのあと達也から正式にプロポーズをされればいいのでは?

 達也が私の作った味噌汁を飲んで、笑顔で笑うのが頭に過った。

『好きだよ三月。お前が作った味噌汁が毎日飲みたくってしょうがないんだよ』

 こんな風に言われたら最高過ぎて死んでしまうかもしれないです……。

「ぐへへ……」

 やばいニヤける。

 そうだよね。だって達也には現実の女の子が居ないんだもの! 私が現実の彼女になれば抱きしめ放題だし。お姉さんポジションも獲得できる。

 そうだ、明日の朝からそうしよう。

「おー! 頑張れ私っ!」

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幼馴染というモンスターが恋人になっている件について説明を、説明を‼ 二髪ハル @2kamiharu

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