この小説は3年前に完結を迎えた「乃木若葉は勇者である」という小説の裏側を書いた1話です。
「乃木若葉」は大きな描写が多い代わりに細かい点が書かれてない事のある物語でした。それこそあの子とそのキャラの関わりをあまり見ないぞ!という感じで何人もの人物像を知るのが当時は難しかったです。
そしてこの外典1章を読んだ時は内容の丁寧さに驚きでした。というのもこの1話にスポットの当たるキャラは「乃木若葉」の時はそこまで台詞のある子ではなかったのです。
そんなキャラが本編の裏側を語る、だけでなく組織、そして本編にいたであろう子や存在はあったであろう新しい顔を紹介していく描写には違和感はなく頭の中にスッと入っていくんですよね。それでいて本人自身の素性も解るという。
しかもこのシリーズは皆良い子という宣伝文句に恥じずキャラが可愛いんですよ。
メインキャラ達はどの子も優等生なのですが、寮は夜中外出厳禁だけど食堂に夜食を取りに抜け出そうとなり実行しちゃうんですよ!
そんなやっぱり子供だよねという面も見えるのがまた面白くて。
こういった物語を何年も経った今になって読めるというのは本編が連載してた当時は誰も想定してなかったと思うんです。
ですからこの小説は「乃木若葉」を応援し続けた人達へのお返しの一つでないかなと。それだけのものがこの小説には詰まってるのでこの1話を見た人は次の2話も見てほしいし
もしこの外典1章で初めてシリーズを知った人は「乃木若葉」も是非読んでくれたらなと思います。