第11話 信じますか?

 雨降り。


 ―猫様は僕のことを下僕と呼んでいると思う。



 猫様が一生懸命、御顔を洗っていらっしゃいました。僕は「猫が顔を洗うと雨が降る」というものを思い出したので、猫様に尋ねました。


「猫様、明日って大雨ですか?」

 一心不乱に御顔を洗っていらっしゃるんだもの。きっとそうだ。


 猫様は耳だけこちらに向けてあいも変わらず御顔を洗っていらっしゃる。


 僕は明日、傘を持っていこうと決意しました。



 翌日。


 スマホのアプリの天気予報を見ていたから薄々気付いていたものの。


 空は雲一つない、良い天気でした。




 さて、これには続きがありました。


 それから何日か経ちまして、


 再び猫様がいつになく熱心に御顔を洗っていらっしゃいました。


 僕は急いでニュースをつけました。


 その翌日の朝のこと。


 酷い雨が降りました。雷もゴロゴロ鳴っています。猫様はゲージのベッドの中で小さく丸く片目だけこちらへ向けて震えてました。



後書き


迷信なのかそうじゃないのか、分からないことも偶にはありますよね。(ーー;)

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