第12話
「愚鈍なる陰陽師よ……」
雷が落とされた
とても人間達が考える、物の怪化け物のそれでは無い。
「他の国で妖狐が皇帝を
そう言うと碧雅は、陰陽師の唱える術に苦しげに顔容を歪ませた。
そして大きく身を反り返えらせると、蒼炎を燃え盛らせ宙に浮かんだ。
陰陽師以外の
その姿は鳳凰に、似て似つかぬ姿であった。
碧と翠に輝く翼は大きく美しいが、鳳凰程の大きさは無い。
だが赤々と燃え盛る鳳凰と同じく、蒼々と蒼炎が燃え盛る全身を覆って陰陽師の身に閃光を放った。
術を唱えながら陰陽師は、その閃光を避ける。
鋭い閃光は逃げ惑う侍達を、突き抜いていくが、陰陽師の唱える術に苦しむ碧雅は、どうしても陰陽師に一撃を与えられ無い。
「……そなたを雇いしは誰ぞ?他国の話しを模し、私を陥れたは誰ぞ?」
「それを聞いて如何致す?」
陰陽師がほくそ笑んだ。
「!!!そなた……では無いのか?その術は……」
碧雅が大きく苦痛を露わにした。
「他国で妖狐を仕留めた矢の片方を、お前に向けて放ったのさ……」
「誰ぞ?その様な事を致せるは……まさか……???……」
美しき
そのまま落ち行く先に、
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