化け物バックパッカー 登場人物 「異な人」

オロボ46

紹介

●タビアゲハ


「見サセテヨ、コノ世界ノ価値。写真ヤ言葉ダケデナク、コノ触覚デ」


 化け物病と呼ばれる奇病によって、化け物の姿になった少女。

 坂春という老人とともに、地球に似た星を旅している。


・外見

 スタイルのいい女性の体型で、全身の肌は影のように黒く、手足の爪は異様な形にとがっている。彼女の行動の中に、他人の肩をつつく動作があるが、突き刺さらないように力を調整している。

 髪は上半身まで伸びており、眼球と呼べるものはなく、代わりに眼球が収まるべき場所から青い触覚が生えている。その触覚はまぶたを閉じると収納され、まぶたを開くと出てくる。整った顔立ちのため、まぶたを閉じた姿はミステリアスな美しさがある。

 このような姿になったのは化け物病と呼ばれる奇病のためであり、その姿を普通の人間が見ると(クトゥルフ神話TRPGのSAN値チェックのように)恐怖の感情を呼び起こさせてしまう(一部の人間の中には平気な者もいる)。

 そのため、黒いローブで身を包み、フードで顔を隠している。

 その背中には、老人にもらった黒いバックパックが背負われている。


・性格

 外見とは裏腹に、性格は少々幼く、穏やかで純粋、それでいて『世界を見て回りたい』という信念と好奇心も持ち合わせている。

 自身がわからないことはその場で聞くように心がけているが、聞いたことを他人に説明することは少々苦手。

 人間だったころの記憶はほぼ存在せず、タビアゲハという名前も旅先で出会った人物からもらっている。

 かわいいの規準は一般的常識から大きく離れている。




坂春さかはる

「始めて出会ったあの日、タビアゲハはこの世界の価値を見せてくれと言っていた。その時から俺は、逆にこの世界の価値を見させてくれると期待していたのかもな」


 タビアゲハに旅をするきっかけを与え、ともに旅をする人間の老人。


・外見

 若者の好みそうな服装に、黒いバックパックがトレードマーク。

 ひと目で老人とわかるが、その顔は各エピソードに『この老人、顔がこわい』と書かれるのがお約束になるほどの凶悪な顔つき。


・性格

 自称「若いころにちょっとした会社を立ち上げ、あっと言う間に億万長者。現在は会社を子供に任せて、孤独の旅に生きるご隠居」。一応旅先であったことをプログに書いて収入を得ている姿もある。

 時に暖かさをもった表情(顔は怖いが)を見せ、時に冷酷な一面を見せる。

 突然の腹めがけてのグーパンチを受け止める、襲いかかった化け物を拳一発でダウンさせるなど、身体能力に関しては老人とは思えない......が、ちょっと走っただけで息切れするなど、体力は年齢を感じる。

 .......と思いきや、海を見ると無償にサーフィンをしたくなり、サーフィンの腕前は高度なテクニックを奇声をあげて披露できるほど。息切れしている様子も特にみられなかった(代わりにギックリ腰になった)。

 『食える時に食え』精神で、タビアゲハからも「......スゴイ食欲」とコメントされるほどの大食い。だけど(世界を旅するバックパッカーなのに)よく腹を壊す。

 タビアゲハを初めとした化け物を目にしても恐怖を感じないが、これは過去に何度も化け物を目にして慣れているためであり、若い頃はよくお漏らししていたという。




晴海はるみ


「......夢物語は口にしないほうがいいよお、余計空しくなるだけだからねえ」


 警察では手に負えない化け物、ある理由で警察に頼めない化け物の処理を請け負っている『化け物ハンター』の女性。

 太めの青年「大森おおもり」と行動をともにしているが、ほぼ常識人であるため、彼のことは割愛する。


・外見

 ロングヘアーに、薄着のヘソ出しルック、ショートパンツにレースアップ・シューズ。スタイルは素晴らしいの一言があう。


・性格

 「なんにもないよお」「......だろうねえ」といったように、話し方のクセが強い。

 その話し方に似合わず、非常に冷めた性格であり、自我を失った化け物に対して容赦なくマグナムの引き金を引く。

 しかし自我は持ったものの人を襲った化け物に対しては、拘束だけして後の判断は警察に任せており、タビアゲハなど人に危害を与えない化け物に対しては普通に見逃している。

 その背景には、化け物である母親に育てられ、目の前で駆除された過去がある。

 その過去のせいなのか、はたまた化け物を殺す必要のある職業であることなのか、肉や魚が食べられない。代わりにベジタリアンと自称するほど野菜には目がなく、野菜がないと食欲が落ちる。

 ニンジンはスティック状のものを、車の運転中に片手でいただくことを好んでいる。

 ほうれん草を目にすると人前でもヨダレを垂らし、ほうれん草が食べられるとなると人ひとりいない部屋を探し、ほうれん草の生産者のすべてに感謝を捧げてからいただく。

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