応援コメント

「報復④」への応援コメント

  • エレーヌさんは悪くないというか、いろんな思いをここまで吐き出さずに自分で結論まで辿り着いたのはすごいことだなと……。
    ギヨームさんの奥様だけあって、やっぱり聡明ですね。
    ほかの人ならすぐにでも口汚く罵ったかと思います。
    暮らした歳月があったからというのはあっても、ジュールさんの本質をちゃんと見て、冷静さも残しながらいられるって、なかなかできません。
    これから先、この夫婦は元通りとは言えないのでしょうけれど、それでもどうにか形を保ちながら行くんだろうなと……。

    これからジュールさんがどうなるのか、見守っていきたいと思います。
    ヤンさんも耐えに耐えましたし(撃ってもいいとちょっと思ってしまいましたが)、二人にはまだ未来があるはず……。

    作者からの返信

    五十鈴さん、コメントありがとうございます。
    この嘘が露見したら……というコメントを前にくださいましたが、その時が来てしまいました。
    エレーヌは夫の嘘にずっと騙されていた被害者ですね。そしてジュールも、立場を変えて見ればギヨームと同じく彼女を傷つけてきたわけで。誰かを幸せにしようとして誰かが犠牲になるのは矛盾しているし、悲しい結果しかもたらさないのかもしれません。
    罵るのではなく冷静に相手を思って話すなんて実際には難しいですよね。聡明だからこそ苦しかったでしょう。自分の書きたかったエレーヌ像を汲み取ってくださって嬉しいです。

    ヤンの報復、本当なら撃たせたいところでしたが……堪えてくれました。この後の彼らの姿も見守っていただけたら嬉しいです。ありがとうございます!

    編集済
  • 手紙が二通届いた時点で、エレーヌがギヨームに相談していたら、ジュールのその後の先行きも変わったかもしれませんが、いずれにしても嘘で満ちた家族ごっこは終わりを告げたのですね。

    でも、ジュールはこの時期学業に励み、家族の温かみを味わったことは幸せなことだったと思いました。

    作者からの返信

    中澤さん、コメントありがとうございます。
    エレーヌが夫に話したとしても、また嘘を重ねることになったでしょうね。こういう形でしたが、いつかは終わりを迎える家族ごっこだったのだと思います。
    それでもジュールは教育や温かい家庭を与えてもらいました。そこを幸せだったと言って頂けて嬉しいです。

  • もう何度めか分かりませんが、ここでも落涙しながら拝読しました。故郷での性的虐待でも男娼もジュールは心身に傷を負い、本人は汚れたという認識だと思いますが、あくまでも被害者なのですよね。自分の意思でした事でなければ、本当の汚れではないように思います。でもこの家での暮らしでエレーヌやマチルドと関係が深まるにつれ、ジュールの中に後ろめたさや罪の意識が常にあったのではないかと感じました。男娼自体は受動的だとしても、ここでの暮らしをありがたく受け入れたのはジュールですものね。愛されているのを知っていて利用するのは卑怯、こういう言葉の数々に柊さまの真摯に対象を見つめる魂が伺えて惹き込まれます。
    ※拙作の10話に頂いたコメントの返信ですが、私が他の話の内容と混同してしまい…修正いたしましたm(_ _)m 柊さまはたくさんのコメントに丁寧にお返事されていて尊敬です…!

    作者からの返信

    葵さん、ここまで読み進めてくださり、お優しいコメントに感激します。ありがとうございます。
    被害者だと認識するのって結構辛いことで、汚れたという結果だけがずっと染みついてしまうものではないかと思います。それは男でも女でも、自分の内に溜めこみ自分を責める人がほとんどではないでしょうか。
    一見順調な生活の中でジュールの後ろめたさや罪の意識まで感じ取って頂けたのはすごく嬉しいです。要は成功と背中合わせにずっと張りついているものですね。
    自分の幸せは裏を返せば誰かの不幸だったり。エレーヌやこの家族が好きだからこそ余計に苦しい結末になってしまいました。エレーヌに言わせる言葉は悩んだので、そう言って頂けて報われる思いです。

    こちらこそコメントに丁寧なお返事をありがとうございます。様付けは苦手なので「さん」ぐらいで、なんなら呼び捨てで(笑)どうかお気遣いなくm(__)m

  • ああ……やはりこんな日が来てしまった。ギヨームの最初の計画からして、妻にこんなことが最後までバレないわけがないんじゃないか、少し軽率なんじゃないかと心配しておりました。

    エレーヌは自分にできる最大限の譲歩をしてくれて、とても寛容な女性でしたね。男の人がずるいのはその通りで、自分たちだけが社会で苦労して秘密の楽しみがあってもいいではないか、という顏をしていますが、そうではないのです。そういうところもきっちり書いてくださるから柊さんの作品はリアルで面白いんんだなあと感じます。

    ヤンとジュールの邂逅、そしてすれ違いには、とても胸が苦しくなりましたが、ヤンがフレデリックにきっちりかっちり報復してくれて、やった! と快哉を叫びました。

    もう一人、ねちねちとジュールに執着してくる嫌な元客、こいつもどうぞどうぞとヤンの前に差し出したい気分です。
    面白くて一度読み始めると止まらなくなってしまって……ひとまず今日のところはここで失礼します('◇')ゞ

    作者からの返信

    鐘古さん、3章も一気にお読みくださり、ありがとうございます!とても嬉しいお言葉に安堵しています。
    最初からいつか破綻するのではという危なっかしさはありましたね。逆にここまでよくごまかしてきたものだと。
    男のずるさとか小賢しさの裏で、見くびられていると分かっていながら騙されてあげる、なんて、相当懐の深い人でないとできないことですね。エレーヌにはこういう役目をしてもらいましたが、彼女の立場を考えると安易な憎まれ役にはならないと思いました。そこにリアルさを感じて頂けたなら本望です。
    ヤンとはすんなり再会するというイメージが出来ず、やっぱり報復のところまで持ってゆきたかったです。書きながら自分も溜飲が下がった思いでした(笑)
    お忙しい中、お時間を取って下さって、本当にありがとうございます。丁寧なコメントもいたみ入りますm(__)m

  • 何となくいつかこんな日が来るような気がしていました。
    が、あまりにも突然すぎて……。
    しかし、エレーヌはなんて思慮深い人なんでしょう。
    ジュールが合格するまでの何ヶ月かは胸に秘めていたなんて……。
    きっと辛い苦しい日々だったはずです。
    夫の知らない顔やジュールの驚くべき過去。
    ジュールにとってはまたもや訪れた過酷な現実ですが、エレーヌの気持ちも分かります。
    あぁ~、辛い!
    行く当てのないジュール、これからどうなるのでしょう。
    つづきが気になり目が離せません。

    作者からの返信

    こういう時の女性の立場は一番つらいのではないでしょうか。一家の妻として母として、ずっと裏切られていたような、ドロドロとした葛藤に苛まれていたと思います。にもかかわらず優しいお母さんの役を演じるのはどれだけ苦しかったでしょうね。
    足もとから崩されたジュールもですが、ここではエレーヌの気持ちをちゃんと書きたかったので、そこを汲んで頂けて嬉しいです。
    続きが気になるとはなんとも光栄な!ありがとうございます!

  • 柊圭介様

     ヤンの報復の仕方は間違っていないと思います。命の叫びには命を。でも、最後はちゃんと外しましたからね。フレデリックさんがここからどんな人生を送っていくのかわかりませんが……
     ジュールはまた別れが訪れてしまいましたね。でも、合格通知だけは確かな形で手元に残ってくれるといいのですが。
     エレーヌさんの気持ちはとても良くわかるので、責められません。むしろ、ここまでちゃんとジュール自身のことは理解していたし、耐えていたのですよね。
     それぞれの人々の生き様が折り重なっていて、でも上手くいかなくて切ないです。

    作者からの返信

    ☆涼月☆さん、コメントをありがとうございます。
    ヤンのやり方は極端なものではありますが、命には命ををいうところと、わざと外したところを汲んで頂けて嬉しいです。
    ジュールにはまた大きな別れになってしまいました。どんなに頑張ってもどこかで覆されるというか、取り繕ったまま生き続けることはできないのではないかと思います。エレーヌは簡単に意地悪な人という風に書きたくなかったので、彼女なりの愛情や複雑な心情が出ていれば幸いです。
    みんなそれぞれの思いがあって、それがずれていくのは本当に切ないですね。

  • 深いですね。
    ヒューマンドラマですね。
    エレーヌの複雑な気持ちはとても人間らしく、優しい人間性が垣間見えます。
    最初の出会いはどうあれ、全てが上手くいくと思うのは幻想でしかありませんでした。ギヨームとジュールの二人の世界ではなく、そこにはやっぱり家族がいるんですもの。正しく砂上の楼閣が呆気なく崩れてしまった。人の営みの不条理が胸を突き刺します。何度も読み返して涙が滲みした。

    作者からの返信

    エレーヌには悪者になって欲しくなかったし、彼女には彼女の人生があることも書いておきたかったので、お言葉をとても嬉しく思います!この人は本当に優しいですね。でもどうしても堪えきれなかった、辛かったと思います。
    「二人の世界ではなく、そこにはやっぱり家族がいる」仰る通りですね。何かが上手く行くときってどこかで犠牲になっている人がいるんでしょうか。そして結局もろいものの上に造ったものは壊れるんでしょうかね。そう思うと色々はかないですね…。


  • 編集済

    フレデリックに対する報復は一番効果のある形で行われたのかなと思いました。
    でも、ジュールに対しても……
    エレーヌの話の進め方は何というか、女の人だなって感じました。ヒステリックにならずにジュールの先のことも考えてくれたのは愛情深さを感じました。
    でも、だからこそ、その時間が辛すぎて、余計に耐えられないところまできてしまったんでしょうね。

    作者からの返信

    蒼翠さん、コメントありがとうございます。
    フレデリックには堪えたでしょうか。ヤンらしいやり方だったのではと思います。
    エレーヌを一人の女性として、悪者のようには書きたくなかったので、話を進めるのに悩みました。女の人だなって感じていただけてよかったです。夫とジュールとの間で色んな感情をずっと抱えたままでいるのは苦しかったと思います…。これも仕方のない結末でしたね。


  • 編集済

    報復、ジュールの身にも起こりましたね。胸が詰まって何と言ったら良いのか……。
    ジュールは十九歳。あまりにも重い現実と寄る辺のない孤独。

    ギヨームの「家族になりたい」との台詞を思い出します。ヤンは仲違いをしても、家族と縁が切れることはない。でもジュールは、良好な関係を築いても縁が切れてしまう。血の繋がりって不思議ですよね。
    家族になりたくてもなれない。結局ごっこ遊びでしかないって、切ないです。もし、血の繋がらない者同士が本当の家族になりたいのだったら、すべてを許す、その覚悟がいるのかもしれませんね。
    エレーヌは寛容で優しい女性ですが、ジュールを家族として迎え入れる、その覚悟はなかったのですよね。
    夫の浮気相手……確かにそうですね。ジュールはそういう立場なのですね。

    作者からの返信

    妻の報復をイメージして書いたのですが、エレーヌの苦しさを吐露する方に重点が傾いていきました。
    夫の浮気で生まれた子と、夫の浮気相手(しかも同性)とは比べようがないかなと思います。自分と同系列で並べなければならない相手が一緒に暮らしてるなんていたたまれませんよね。関係としては終わったことでも夫の心は今でもその相手に残っていて、それをいつも目の当たりにしなければならないのは妻としては耐え難いんじゃないでしょうか。むしろよくここまで黙っていてくれたと思います。
    ギヨームが家族になりたいと思ったのは真実でしょうが、嘘で固めた信頼関係の上に造ったものはいつかこうして壊れてしまうのでしょう。家族ごっこ、切ないですね。

  • 誰もが、本気で、必死に目の前の現実と向き合っている。そのことが、こんなにも読み手の心を揺さぶるのですね。だれが正しいか、正しくないかではなく、全員が必死に生きている。この物語の奥深い素晴らしさは、そこにある気がしてなりません。
    やっぱり、この物語は本にしてほしい……!✨✨

    作者からの返信

    わあ、嬉しいお言葉ありがとうございます!
    仰る通り誰がが正しいとか正しくないとか、言えないんですよね。みんな自分の現実に必死なわけで。登場人物の気持ちそれぞれを汲み取って読んでくださりありがとうございます!

  • やはり隠し通すのは無理でしたか。やっと手に入れた幸せだっただけに、辛い展開です。手紙の差出人も気になります。

    作者からの返信

    ここで全て覆されてしまいましたね。偽りにはいずれ終わりが来る、ということでしょうか。でもやっぱり辛いですね。色々考えて、手紙の差出人は言及しないことにしておきました。


  • 編集済

    エレーヌも今までよく頑張りましたね。
    ギヨーム先生も最初から真実をエレーヌに話して欲しかったところですが、妻に男娼の話はできませんものね。エレーヌ、これからもギヨームと生活していかなければいけないですが、頑張って生きて行ってほしいです。
    いつも思いますが、1話あたりの文章量、タイトル、起承転結、素晴らしいです。ストレスなく世界観にすっと入り込めます〜♪

    作者からの返信

    シェリーさん、エレーヌを応援して下さりありがとうございます。事実を知るのは残酷ですね。苦しんだ末の家庭を守らねばならないという決断も悲しいものだと思います。二度と昔の夫婦には戻れないですしね。

    嬉しいお言葉ありがとうございます~。一つの章を分割しているので、変なところで切れているのもあるかも知れません。が、ストレスなく読めるというお言葉、すごく安心します。本当に嬉しいです。^^

  • 何ということ……ここまで来て、せっかく必死に手に入れたものが崩れてしまうなんて……
    エレーヌの気持ちもよく分かるので、余計に辛いです。手紙が届いてから、ずっと相反する二つの気持ちの間で葛藤していたんだろうと想像します。
    手紙の犯人は、やはりあの人でしょうか……?

    作者からの返信

    エレーヌの葛藤を汲んで下さってありがとうございます。誰にも言えずにずっと抱えていたのだと思います。
    手紙の差出人はあえて書かないことにしました。嘘で築いたものはいずれにせよどこからか崩れるのではないかと…。ずっと家族ごっこができればよかったんですけどね…。

  • どうしてジュールの身に報復が返るのでしょうか。目標を持って、余計な気持ちを切り捨てて、切り拓いた未来が今、砂の城のように容易く崩れていってしまう。つらいですね๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐ ジュールの努力は無駄にならないと、この先が分かっているのに、この場面は、つらいです。ギヨーム夫妻が良い人たちであればあるほど、つらくなります。

    作者からの返信

    宵澤様、
    この章で二つの報復を読み取って下さりありがとうございます。これも明暗なんでしょうか。エレーヌを「嫌な女」にはしたくなかったです。皆それぞれの理由や思いがあって、その結果誰かが犠牲になって。難しいですね...。

  • ジュール、何も悪い事をしていないのに、次から次へと悪い方向へ向かう人生ですね。

    切なすぎて、悲しくて……。
    エレーヌの優しさが余計にジュールに負い目をもたらしたのでしょう。泣けます。


    作者からの返信

    星都様、
    ありがとうございます。試験に合格しこれから、というところで…残酷ですね。砂の城を思いながら書いていました。エレーヌの気持ちを思うと、かえって自分を責めたくなるでしょうね。

  • これも特に切なかったシーンです。
    ジュールには罪はないのに、こんなにも優しい人を傷つけてしまった…
    先生の店通いの代償を、今になってこんな形で払わされることになるなんて。
    それでもこの家族と過ごした年月が無駄ではなかったこと、エレーヌの心がいつかジュールに対して穏やかになることを願うしかありません…。

    作者からの返信

    黒須様、
    たくさん読んで下さってありがとうございます…!
    誰かが幸せになる時は別の誰かがその代償を払っていることがあるのかも知れません。エレーヌは苦しさをこれ以上留めておくことができなかったのでしょう。彼女はようやく自分の心情を吐露できましたが、今度はジュールがすべての代償を払うことになりました。