そう、彼は本当に最初から本が好きでしたよね。
そこに逃げ込んだようにも見えますが、純粋に本を読むことが好きだった。それを思い出したんですね。私も本の虫でしたから、手元が暗くても真夜中でも、疲れていようと没頭してしまう気持ちは良く分かります。
一週間に一度だけ生き返る花。思い出を持っていない人間の方が幸せ。涙が滲み出る前に心を乾かしてやるに限る。それらの言葉の数々が深く胸に響いて来ます。
スポンジのようなジュール。できれば彼には美しいものだけを吸い込んでほしいと願わずにはいられません。
エドガーも本に感化されているみたいですね。
本は良いです。どんな時もそこに救いがあります。
作者からの返信
mono黒さん、コメントをたくさんありがとうございます!
簡単に言えば逃げ場所を得たようなものでもありますね。読んでいる間は色んなことを忘れられる、それだけが救いではないかと思います。同時に純粋な喜びもあって、これだけが本当に自分が生きていると感じられる時間なのでしょうね。
ちょっとした文にも目を留めてもらえてすごく嬉しいです。エドガーとの不器用な友情も滲ませてみたかったです。
“夜はろうそくが短くなるまで”の一文があるだけで、19世紀末頃のお部屋の様子(なんとなくしか知らないけどw)が浮かびあがっていいですね! ちょっとした小物の描写って、やっぱり大事ですよね。
そしてエドガー……『思い出などない方がいい。思い出を持っていない人間の方が、持っている人間より幸せな時もある』って、重い言葉ですね。人より早くおとなにならざるを得なかったエドガーの半生が垣間見えた気がしました。
作者からの返信
烏丸さんありがとうございます。こういう細かいところにも目を留めて頂けるの、とても嬉しいです ^^ 小道具や食事などは生活ぶりを表すのにすごく役に立ちますよね。御作でも食べ物とか服装とか(知らないなりに)イギリスの空気を感じさせてくれます。
エドガーのこの心情はある意味淋しい言葉ですよね。彼の側面も垣間見せることができたらと思っていたので、ここまで感じ取って下さり嬉しいです。
やはり、とても素敵なお話です……苦しみや怒り、悲しみをしっかりと感じられる、ずしりと重みのある物語はやはりいいな、と改めて思います。
ジュールとヤンの微笑み合う美しい表紙の本になったら、どんなに素敵だろう……そんな想像をしながら拝読しています(*´꒳`*)✨
作者からの返信
ありがとうございます…!!丁寧に読んで下さって(しかも再読・涙)、本当に嬉しいです。しっかり汲み取って頂けるのは作者にとって至福です。
関係ありませんが、今日たまたま「オリヅル」のレビューを拝読して、感服しました。あそこまで書いてあったら僕もう何も書けない!素晴らしいレビューだと思ったので、こちらでちょこっとお伝えしたかったです。失礼しました。
確かに本って人を救う力を持ってますよね。
自分で書く時も心がけたいものですね。
作者からの返信
関川さん、コメントありがとうございます。
仰るとおり、本は現実とは違う次元で刺激や力を与えてくれますね。自分は未熟ですが、できれば読んでよかったと思えるようなものを書きたいです。