同じ詩も聞く境遇が違うとこんなにも受け取り方が違うものになってしまうのかと思いました。
漠然と聞いていたものが、今ははっきり意味を持って胸に迫って来るようで、ジュールの気持ちと同化して切なさで本当に涙が滲みました。
ヤンを忘れる事なんて出来るはずはないです。
ここでは本の話なんて出なかっただろう彼の、久しぶりにする楽しいおしゃべりから溢れる涙までの流れが、心から切なくて切なくて苦しいです。心が震えます。
作者からの返信
ヤンの部屋で聞いた詩をここでまた耳にするなんて、ジュールには想像もできなかったでしょうね。色んな事が蘇って、今まで封じ込めていたものが一気に溢れ出してしまいました。前は分からなかったものが今になって痛いほど分かる、というのが皮肉でもあります。ジュールの気持ちになって読んで頂けると作者としては書いた甲斐があります。
それから、もう沢山の星を頂戴してしまって嬉しい驚きです!ものすごく光栄で、励みになりました。重たいドラマが続いて恐縮ですが、この先の展開を見守って頂けたら幸せです。
本当にありがとうございます。m(__)m
今朝、空高く同じ所にとどまって嬉しそうに囀るひばりの声を聞きながら、この章の場面を思い浮かべていました。
「最後のところが好き」
私も好きです。
柊さんの作品に出会う迄は、フランス文学や詩の事は全く知りませんでしたが、最初に拝見した時からなんだか素敵だなと思ってました。
『秋の日の
ヸオロンの‥‥‥』
初恋が芽生える頃にヤンからこの詩を聞いてもよく分からなくて、「暗いね」って肩をすくめていたジュール。
ギヨーム先生の声となって出てきた同じ詩を聴いて、ジュールが泣いてしまう場面。
私も「ジュールの森」を彷徨いながら、この詩が深い所まで染み入るようになりました。
「ジュールの森」にはいったいどれだけの想いが込められているのでしょう?
何気ない風景や、日常にある何でも無い物達が、人の心や想いと重なる事で、どうしようもなく悲しい物になったり美しい物になったりする。
もう暫く、この森の中を彷徨い続けたいと思っています。
作者からの返信
コメントありがとうございます。ボードレールは何となく退廃なイメージなのですが、この飛翔という詩はまっすぐというか、純粋な憧れに満ちてますね。好きなものってその人の性格なり心情がとても出やすいと思うので、ちらっとジュールの根底の部分をのぞかせてみたかったです。
僕は決して詩に詳しくはないのですが生意気に小道具にしてしまいました。この詩が本当に身に沁みてしまう日が来るとは、ヤンの部屋にいたジュールには想像できなかったでしょうね。この詩の訳も色々ありますが、個人的にはやっぱりこれかなあと……。
同じものを見ても、その時の心のありようで全然違うものに感じられる、本当にその通りですね。
ジュールがヤンと過ごした日のことを思い出す。この場面は本当に切ない。。。失い、遠くにいってしまったヤンとの幸福。
ギヨームとエドガーを登場させたところに、柊さんの温かな人柄を感じます。ジュールにはまだ困難が待ち構えているのでしょうが、再生と希望の道はある。そんな予感がします。
作者からの返信
ヴェルレーヌの詩を耳にして、ジュールの中に幸せだったころが蘇ってしまいました。この感覚は切ないですね…。
エドガーはひそかに作者の一番好きなキャラクターです。彼の存在はこのあたりの章を書くのにとても助かりました。
ギヨーム先生はジュールの人生に大きく関わってくる人ですね。どんな状況でも必ず「再生と希望の道」につながる貴重な出会いがあると信じたいです。
少しずつ読もうと思ってたのに……止まらなくてどんどん読んじゃってます。とりあえず、頭の中でフレデリックはもう五回くらい半殺しにしました(笑)
エドガーはいい奴ですね。ここまでの登場人物の中でいちばん視点を合わせやすいかも。かなり好みなキャラです♡
そして、ギヨーム……。ギヨームが現れたことで、ジュールは忘れていた呼吸を少し取り戻したような感じですが、それがかえって現実に対する辛さを呼び戻してしまうのではと心配です。。。先生、中途半端なことせんと身請けして自由にしてやって!(でも高そうやな(^^;
作者からの返信
烏丸さんコメントありがとうございます。止まらないなんてとっても嬉しいです…!
フレデリック五回ぐらい半殺し(笑)…ですよね(-_-メ)
エドガーを気に入ってもらえて嬉しいです! 自分も登場人物の中では一番好きなキャラです。彼の目線を借りることでこのあたりの章も書きやすくなりました。
ギヨームはこれからジュールに大きな影響を与えますが…烏丸さんの鋭いひと言にアラ!どうしましょう( *´艸`)
この後の展開、どうか見守ってやってくださいませ。
文学で通じ合える人に出会ったジュールが、モーパッサンのレビューをしていますね!
「乾いてて、残酷で、後味が悪いから」好き。人間は所詮、滑稽な動物で、エゴの塊。フレデリックさんは、人間らしい人間と言えるのかもしれませんね。
ヴェルレーヌの詩がヤンを思い出させますね(T_T)
「心の隅っこに押しやった過ぎし日の思い出」が揺さぶられます。
作者からの返信
モーパッサンのレビュー…(笑)確かにそうですね。この歳でモーパッサンが分かるのもちょっとかわいそうなんですけど…彼の経験からいくと当然と言えば当然で。
ヴェルレーヌの暗唱で押しやっていたものが一気に蘇ってしまいました。きれいな思い出ほど後で苦しめるものですね。
もう、あの詩が出たとたん、こっちまでブワッと来ましたよ…( ; ; )
今思い出すにはあまりにつらい、幸福すぎる記憶。もう眩しすぎて正視できないくらいに感じます💦
本の話で普通の素直な少年に戻るのが、また凄い。ジュールはどこまで魅力的になってしまうのか。
これは先生落ちますよね…♡
作者からの返信
黒須様、
詩の冒頭の言葉を聞いた瞬間からジュールの中でこみ上げて来てしまったでしょうね。実は最近個人的に同じような思いをしました。一瞬で涙腺が崩壊するような出来事で。自分で書いておきながらこのシーンを追体験した気持ちでした。
先生、落ちましたね。同時にジュールもこの人に心の殻を割られてしまいました。ギヨームを登場させるのが嬉しかったのを覚えています。
物語も中盤です(やっとか)。追いかけて下さること、とても心強く、感謝でいっぱいです。黒須さん、本当にありがとうございます。
柊圭介様、おはようございます😊
ここにきて、ギヨームの口から、ヴェルレーヌの詩が飛び出すなんて……。
『秋の日の ヸオロンの ためいきの…………。』
この出だしで、鳥肌が出ました。
これって、かつてヤンがジュールに朗読した詩。
私まであの時のヤンとの幸福な日々が蘇ってきて涙が溢れました。
ジュールの心の奥底に押し込めていた感情が一気に噴き出しましたね。
初めて聞いた時は「暗いね」って言ってたジュール。
「その詩の意味……やっと分かったよ……」と思う今のジュール。
あぁ~、ギヨームとの出会いでジュールは本来の姿を取り戻すことができるのでしょうか?
一筋の明かりが見えた気がします。
作者からの返信
この美のこさん、おはようございます。コメントありがとうございます。
この詩のことを覚えていてくださって嬉しいです!
胸の奥に押しやって蓋をしてしまったのを不意に開けられたような感覚、気持ちが流れ出てしまいますね。ジュールにはどうしても堪えることができませんでした。
暗いね、と無邪気な感想を言っていた頃はまだ幸せだったのかも知れません。今の状況で詩の意味が分かるって皮肉なことですね。
ギヨームとの出会いはまさにひとすじの光と言えます。