応援コメント

「アプリヴォワゼ④」への応援コメント

  • 「森から心地よい風が吹き、すっきりと軽くなったジュールの首筋を通り過ぎていった。ジュールは短くなった髪に手を当て、照れくさそうにありがとうと微笑んだ」

    この最後の二行が特に、すばらしいと思いました。
    髪を切ってもらってすっきりするとともに、心が「アプリヴォワゼ」していますよね。ジュールの照れくさそうな微笑、それを見て笑っているヤンの表情が浮かんできます。

    作者からの返信

    九月さん、コメントありがとうございます。
    こういう小さなシーンまで拾って下さって嬉しいです。この章でジュールとヤンが「アプリヴォワゼ」していく様子が書けていれば何よりです。
    もしかしたら照れくさそうな微笑の中に少しずつ別の気持ちが芽生えかけているかもしれませんね。

  • 心にこびりついた無数の手の跡。突き刺さるようです。
    無かったことにはできない。
    けれど、ヤンと過ごす日々の中で、ジュールの傷跡が和らいでいくことを願います。あなたは、こんなにも美しいのだから。

    作者からの返信

    優しいお言葉をありがとうございます。そうですね、なかったことにはできないけど、真摯に思ってくれる人のあたたかさに触れることで少しずつ傷が小さくなれば…と思います。
    それから、早くも過分の星を頂戴して恐縮するとともに感激しています。大変励みになりました。ありがとうございます。m(__)m

  • 涙の表現が美しい!
    繊細な心理描写と情景描写が合わさって絶妙な美しさがありますね。

    作者からの返信

    感情が呼応する場面は書き甲斐があるけど難しくもありますね。気持ちの動きの細かいところを感じていただけて嬉しいです。

  • ヤバい、電車のなかで読むべきではありませんでした。涙が滲んで。

    寄り添うヤンに心を開いていくジュール。温かなお湯が優しく心を撫でていくような。
    あまりの美しさに涙が込み上げてきて、少し困りました。

    作者からの返信

    呪文堂さん、コメントをありがとうございます。お忙しい時間の合間を縫って読んで頂けることに感謝です!
    他人の気持ちを知るというのは簡単なものではありませんね。タブーに触れることは特に難しく...。寄り添う者と心を開く者と、二人にあたたかみを感じ取って下さってとても嬉しいです!

  • どこまでも素直で純朴なジュールに、どこかうっとりしてしまいます。
    喜怒哀楽の感情の起伏は、しっかりと、今ここに生きていることの証のようです。
    経験からくる拭えない恐怖。たとえ自分が図太いつもりでも、そう簡単には平気でいられないことってありますよね。

    作者からの返信

    警戒心から少しずつ(ヤンに対しては)心を解くような章にしたかったので、ここでジュールの性質を感じてもらえてよかったです。
    ついこないだまでそこにあった経験はまだ生々しいまま残っていると思います。自分に対する嫌悪感なんて人には言えないものですし。ましてや一緒に泣いてくれるなど想像しなかったでしょう。ヤンの正直さが功を奏しました。

  • 溜息が出ます。自然に心が近付いていく感じかとても素敵です。
    ジュールの心の傷は消せないとしても、ヤンのくれる幸せな気持ちや
    穏やかな日々がその傷を覆ってくれると良いなと思いました。

    作者からの返信

    この章は決してドラマチックではないのですが、二人の心がさらに近づいていく部分を書きたかったので、そう言って頂けるとホッとします。
    ジュールの受けた傷は性格にも反映してしまいますね。だからこそヤンのような人間の存在が有難いと思います。

  • 後ろに人が立つと背筋が凍りつく。この感覚、僭越ながら拙宅の日芽子に通じるものがあると、みたびの拝読で気付きました。
    このアプリヴォワゼという章は特に好きです。ジュールが隠していた心が音楽療法の結果、堰を切って溢れて、それを包むヤンが居て、あたたかい❤ 兄弟のような二人の幸せな姿ですね。

    作者からの返信

    ひいなさん、沢山のご感想を残して下さりありがとうございます。
    日芽子さんの覚える感覚の方が複雑かなと、さっき拝読して思いました。この場面でのジュールは村での日々で自分に染みついてしまった感覚を認めざるを得ない、というところでしょうかね。言ってみれば外側から来る者に対する恐怖心で、日芽子さんの場合はそれが自分の体への嫌悪感へ繋がっていくので、より複雑に思えるのです。ジュールの自分への嫌悪感はその経験に対してで、自分の持つ男の体への嫌悪ではないので、ここに男女の差もあるのかなと思ったり。
    この章はなるべく丁寧に書きたいと思っていたので(でないと次の初恋が唐突になるので)お言葉嬉しいです。兄弟みたいな微笑ましい感じが出てるといいですが。

    編集済