課題のために森に入ったが、ハプニングしか起こらない。――5
エリスさんと分かれ、しばらく森を調べたのち、俺は拠点に戻ってきた。
「
霧が晴れ、景色が開ける。
湖沼の
全員、裸だ。
ままままだ裸なの!?
慌てて引き返そうとして――俺は足を止める。
四人が、ブルブルと震えていたからだ。
まさか、みんなの身になにか起きたのか!?
裸体に対する動揺が吹き飛び、俺は四人のもとに駆けよる。
「みんな、大丈夫!?」
「ご、ご主人さま……」
俺に気付いたクゥが顔を上げた。その顔色は蒼白だ。
イヤな予感が加速する。
「なにがあったの!?」
血相を変える俺に、泣きそうな顔でクゥが答えた。
「水浴びしすぎて、寒いの」
「……は?」
予想外の答えに、俺はポカンとする。
「水浴びしているうちに、楽しくなってきたのです」
「それで、みんなで、遊んでいたら」
「か、体が、冷えて、しまいました」
クゥと同じく青い顔で、ミア、ピピ、シュシュが
つまり、みんなが震えているのも、顔色が悪いのも、体が冷えているから? それだけ?
「じゃあ、みんなで固まっているのは?」
「温め合ってる、の」
「ひ、冷えたときは、人肌で温めると、言いますし、ね」
「……紛らわしいよ」
ピピとシュシュの答えに、俺は盛大に溜息をつく。
けど、みんなに大事がなくてよかった。
考え直し、俺は苦笑する。
「ちょっと待ってて。いま、火を起こすから」
そんな俺のシャツの袖を、クゥがクイッと引っ張った。
「クゥ?」
「ご主人さまが温めて?」
「ちょ、なんで防具を
俺を引き止めたクゥが、カチャカチャとミスリルアーマーの留め具を外す。
困惑しているうちに、ミスリルアーマーが外され、
「シルバさま、失礼します」
ミアが俺の上着をスポンと脱がした。
突然の出来事に、俺は「へ?」とマヌケな声を漏らすことしかできない。
俺が困惑していると、周りに四人が集まり、ギュッと抱きついてきた。
クゥとピピが右半身。ミアとシュシュが左半身。
四人の裸体が押しつけられ、俺は硬直する。
「
「気持ちいいですー」
「ぬくぬくー」
「ポ、ポカポカ、しますー」
四人が心地よさそうに頬をゆるめるが、俺はそれどころじゃない。
ムニュムニュでスベスベでプニプニでホワホワ――――――――ッ!!
女体の密着で、頭がオーバーヒート寸前なのだから。
「みみみみんな、ちょっと
「「「「ふにゅー」」」」
「聞こえてないぃいいいいいいいいい!!」
イイイイカン! これはマズい! マズすぎる! 理性がガリガリ削られていく!
俺は
直後、
「はぅっ❤」
ピピが鼻にかかった声を上げ、ビクッ! と肩を跳ねさせた。
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