流されるままに冒険者になったイネス君が、様々な出会いや別れの中で神代の遺跡と呼ばれる場所で困難に立ち向かっていく…。
恰好良く言えばそんな冒険譚。
凄い才能があるわけでもない、多芸なひとりの男ができる限りを尽くし、必死に生き残ろうとする。そんな泥臭さが好きです。
イネス君の武器を選ばず、魔術も使える器用な部分はとても素晴らしいのですが、なんでその装備を…と思うほど、見た目に頓着しない(あるいは性能のために割り切ってしまっているのか)部分はもはやギャグです。
全体的に暗くなりがちな話の中で、上手に笑いをとれるバランスといい、情景の描写や戦闘のスピード感、ストーリーの先の読めなさ、本当に面白いです。
自信をもって勧められる作品です!