~12月
流れくる涙も凍らす寒風よ
犬鳴きて覗くラムネのビー玉に
梅雨の内霞む遠きは幻か
蔓伸びて大きく茂るゴーヤの葉
犬柘植の奥で密かに銀杏散る
捩花を揺らすながしに雨含み
何故笑う金魚草のみ返事せず
雨蛙水面に映るスニーカー
青緑屋上映る雲金魚
夜闇を白く劈くいかづちや
目の前の薄青シャツを蟻登る
五月雨がガラスに描く流れ星
赤鳥居手招く深い緑竹や
泣き笑い向日葵見ゆる青き空
桃を食む白き手歩む蟻の黒
アスファルト焼ける蚯蚓に救いなし
額縁や蝉が鳴きいる風景画
残されし乙女の吐息桃の花
祈る手に山茶花一つ染めにけり
乳白の鯨泳ぐなり大海原
日々の徒然 三毛乱 @mikeran
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。日々の徒然の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます