第19話 告白
次の日、僕はまた生徒会室に前に来ていた。
朝からずっとイケメンたちが僕の周りで何か話していたようだったが、僕は緊張と興奮と、あとは昨日のかわいすぎた先輩を思い出してニヤニヤするのに忙しかったのであいつらの話を一切聞くことはできなかった。
今日こそはがんばるぞ!攻めて攻めて攻めまくるんだ!
でも昨日なんで先輩怒ってだんだろうなぁ〜。とりあえず謝らなきゃな!次は怒られないようにがんばろ!
「し、失礼します!小林です!」
「あ、ああ、よ、よく来たな」
ん?なんだか、先輩の顔が赤いぞ?どうしたんだ?でもとりあえず昨日のことを謝ろう!
「えっと、先輩、昨日は怒らせてしまったみたいで、すみませんでした!!」
僕はとりあえず土下座する。
「え?いや、だ、大丈夫だぞ。私の方こそいきなり怒って悪かったな」
よかった〜。許してくれて。とりあえず第一弾館クリアですな。でも先輩なんだかずっと顔赤くなってるけど、大丈夫かな?
「先輩、顔赤いですけど、大丈夫ですか?」
「あ、ああ、大丈夫だ、なんでもない。それで、今日なんだが、あの、えっと、一昨日、君が私のことを、す、好きって言ってた理由をだな聞こうかと思ってな、き、昨日も、か、かわいいとか言ってきたしな」
おおっ〜っと、やっぱり僕の告白の話か!どうしようどうしよう。昨日のかわいい事件のことも聞かれちゃってる。どうやってごまかそう。
なにか言い訳を考えないとって、僕のバカやろう!!
危ない危ない。僕は頑張って攻めるって決めたんだ!!がんばれ太一!いけるぞ太一!!
「えっと、まず、昨日かわいいって言ったのは、本当に先輩がかわいかったからです!」
「え?え?う、嘘を言うな!私がかわいいわけないだろ!だって、高校生になってから誰にもかわいいなんて言われたことないんだからな!」
「え?先輩うそでしょ?先輩ほどかわいい人いないでしょ!!」
「くっ、ま、まだ言うか!カッコいいはよく言われるけど、かわいいはないって言ってるだろうが!!私がかわいいわけがない!」
「なるほど。確かに先輩はかっこいいです。でも僕から見たら今こうして顔が赤くなってる先輩が最高にかわいくてかわいくてかわいいんですよ!!」
「ほ、本当に?」
「はい!」
「本当に本当にか?」
「はい!」
「本当に本当に本当にか?」
「はい!!先輩は僕がこれまで見てきた女の子の中で1番かわいいです!」
「わ、わ、わかったから、もうやめろ」
先輩がめちゃくちゃ赤くなってる!鈍感じゃない僕はわかるぞ!これは照れてるんだ!!昨日もずっと照れてたんだ!だから怒ってたんだ!!
太一きたぞチャンスが!!ここしかない!!
「先輩!!!!」
「は、はい!」
「一昨日の話ですが、もう一回言わせてください!!好きです!!一目惚れしました!!!付き合ってください!!!!」
僕は手を差し出してお辞儀をした。
マジで緊張する。やばい、告白ってやばい!!沈黙が怖すぎる。時間が経つのが遅すぎる!!ああ〜やっぱ言わなきゃよかったかもーーーー!!!
わぁーーー!!って言いながら、ここから逃げ出したい〜!!
すると、先輩が僕の手を握り返してくれた。
「えっ?」
「い、いや、男の人から告白されるのは、は、初めてだから、なんというか、か、彼女になるのはまだちょっとあれだから、と、とりあえず友達としてよろしく」
「いよっししししししゃあ!!!!」
これは絶対このまま友達関係を進めれば付き合える系の友達だ!!!!!
やったぞーー!!やったーーー!!
でも太一まだだ!これからもっともっと攻めまくらないと他の人に取られてしまう可能性もある!!!!
先輩が完璧に惚れてくれるまでがんばるぞ!!
「い、いや、だから、と、友達だからな!か、彼女じゃないからな!!」
「はい!わかってます!!でも絶対先輩を彼女します!!先輩のこと大好きですから!!これからよろしくお願いします!!」
先輩はまた顔を赤くして、うつむいてくれた。
先輩に惚れてもらうためにもこれからがんばるぞーーーーーー!!!!
ぽっちゃりでいじられキャラの僕は恋愛対象になれません もろもろこしこし @moromorokoshikoshi
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