とても面白かったです。
極論として、「食料の保存」だけを目的とすれば、現在の科学技術であれば、冷凍冷蔵保存、フリーズドライで、ほとんど可能なわけですが、本来「食料の保存」という生存目的のために行われたきた各種の手法が、「おいしさ」という快楽追求のための手法として、今も使われているということが、個人的には人間の味覚の不思議さだと思います。
生物進化は、生き残り確率が高くなるように進むはずなので、加工食品を美味しく感じる個体が生存優位になったのかななどとも想像します。
添加物問題は、直接の人体の影響だけでなく、製造過程で発生した廃棄物の環境への影響などもあるので、全てを考慮して正しい結論を出すという発想時代に無理があると思います。人間はそんなに賢くないので。よって、個人的には使わなくても良いなら使わない(君子危うきに近寄らず)が正解だと思っています。
作者からの返信
明弓ヒロ(AKARI hiro)さま
コメント、ありがとうございます。
「生物進化は、生き残り確率が高くなるように進むはずなので、加工食品を美味しく感じる個体が生存優位になったのかななどとも想像します。」について、同意いたします。
ただ、そこには二段階の過程があったのではないかと思っています。
まずは、食品加工による体外消化により、可消化栄養物が豊富になった方が美味しいと言うのはあると思いますが、そこから先、どうしても文化の面に踏み込んでいかざるを得ない部分が生じるからです。
「加工食品を美味しく感じる個体」はまずは自然界で優位に立ち、次に種内でも文化的に優位にたったのではないでしょうか。
往々にして、珍味は初心者には受け入れられないものも多いですし、財力をもって怪しげなものを食べだすとこういったものに行き着くパターンがありますから。
そのうえで、豊かな層に受け入れられた食は、だんだん貧困層に広がっていくので、一律に人類の一つの社会全体に受け入れられるものではないと考えています。
通常であれば、豊かな方が子どもを多く残せますから、そこでさらに社会的淘汰があってもおかしくないなと。
ただ、日本の文化は真逆な部分があり、寿司や天ぷらのような屋台から始まって社会全体に受け入れられるものが多く、これは海産タンパク質が絡んでいるのではないかと検討しているところです。
食品添加物は、難しい問題ですが、個人的には1000年以上の人体実験が繰り返されてきたものはきっと大丈夫、と考えています。「正しい結論を出すという発想」自体が確かに無理があるとすれば、先人の経験に依るのが次の具体的手段かと思うからです。
あえて食べに行く必要は全くありませんが(仰るとおり、君子危うきに近寄らず、ですね)、例えば150歳になったら、癌化するなにかの毒性なんて無視して良いと思うのです。
肉食はがんを呼ぶなんて言う人もいますが、ヒトという種の生存過程として考えるのであれば、私としては、肉を食べるようになって、がんに罹れるまで長生きできるようになったんだと思っています。
これからさらに長命化のための科学が進んでいくと、200歳で罹る疾病の例も発見されてくるんだろうなと思っています。
そのようなレベルに達した世界では、食品添加物の評価はまた大きく変わっているのでしょうね。
拝読させていただきました。
前作と同じく、理科が苦手な人にも理解しやすく読みやすい作品だと思いました。
前回のあと、「ろうそくの科学」を読んでみました!
子どもたちに講義をするという形式で書かれていましたが、文章が難しいと感じてしまいました。通勤電車で読むのは眠たかったですね(笑)(朝5時台)
凄く平凡な感想ですが、昔の人って本当に色々なことを考えて技術を発展させていったんだなと考えました。
ありがとうございました。
作者からの返信
長月そら葉 さま
コメント、ありがとうございます。
また、★もありがとうございます。
仰るとおりで、ファラデーのものに限らず、外国のものは、翻訳が堅いと感じることがありますね。
それが良くもあり、とっつきにくくもなるのでしょうけれど。
自然の中で生き延びるというのは、本当に大変なことなんだと思います。
ありがとうございました。