読了、とても面白かったです!
絵具が香ってくるような丁寧な描写や(学生時代に触れてた油絵具を思い出しました)、ごく普通の精神性を持ちながらも愛情の深い、そして勇気のある千雨さんの移り変わる心模様も、読んでてすごく迫ってきました。
題材も好きなものでしたし、楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました^ ^
作者からの返信
読了コメントまで、わざわざありがとうございます。
絵画をテーマにした作品なだけに、絵画に絡んだ描写はしっかりしたい……!と頑張ったところでした。
いろいろと挑戦した作品でもあるので、楽しんでいただけて本当に嬉しいです。
こちらこそ、少々長い物語ですが最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。
とても励みになります。
最終話、最後までほんとうに楽しく読ませていただきました。
憑代さんも、陽也さんも……もちろん千雨さんも無事でほんとうによかった……と、読みながら何度も安堵していました。
命が無事だったことにほっとしたあと、次に気になったのは陽也さんの絵美里さんへの思いについてでした。
陽也さんが絵美里さんのことをすっかり忘れてしまっていたのは、少しさみしい思いもありましたが、でも、うまく言えませんが、まさに『絵』のようだなと思いました。
どれほど凝った絵であっても、その上から別の色で塗りつぶしてしまえば、元の絵は見えなくなってしまう。
けれど、職人(修繕絵師)の手によって丁寧に上の色を取り除けば、元の絵は息を吹き返す。
陽也さんの中の絵美里さんの記憶もそのようなものだったのかなと思います。
憑代さんや四季さんの手によって、『呪い絵』という色を取り除かれることによって、陽也さんは元の陽也さんに戻ることができたのだ……と。
これは読み手の私が勝手にそう感じただけなのですが、絵にまつわるストーリーであり、作品全体がが最初からブレることなく、一貫していて、丁寧にまとまっているからこそ浮かんできた感想なのかと思いました。
そして、仮に信じてくれるかどうかは別として、千雨さんは陽也さんに呪い絵のこと、絵美里さんの正体のことを話すことはできたのですよね。
でも、陽也さんの『これから』を考えれば、呪い絵に関係することは可能な限り忘れたままでいた方がいいのですものね。
真実を自分の……自分だけの胸の中に秘めたままでいることを決めた千雨さんの心の強さと家族愛が改めて感じられる、すばらしい場面だったと思います。
また、千雨さんと憑代さんの関係も、とてもすてきで大好きな場面です。
憑代さんの正体を知った上で……憑代さんも呪い絵であるということだけでなく、憑代さんが呪い絵として生まれた状況や、危険性(これからも人を食べないわけではない。何か新たな目的が生まれれば人を食らう可能性もある)も理解した上で、憑代さんを支えたい、助けたいと伝える千雨さんがこれ以上なくまぶしく、美しく見えました。
第一話からもう一度読み返して今回もとても楽しくて。
第一話で千雨さんが憑代さんの恩人になり、事件の解決の際には憑代さんが千雨さんの恩人になって。
その間にも何度も、お互いがお互いを助け合って、支え合って……単に千雨さんが呪い絵に関する危険を多く経験したというだけでなく、憑代さんと共に過ごす時間が多くなって……
色が混ざりあって新たな色が生まれるように、非日常が日常に混じり合っていく中で、二人は相棒として成長してきたのだなと思えました。
最高のボーイ・ミーツ・ガールをありがとうございました。
このお話と出会うことができてよかったです。
作者からの返信
読了コメント、ありがとうございます。
そして、最後まで本作品にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
最後の最後で説明的になってしまったかなと心配する面もありましたが、お楽しみいただけたようでほっとしました。
絵画をテーマにしつつ、主人公の千雨の成長、日常と非日常の存在など、本作品はいろんな挑戦をしてみたお話でもありました。
出会うことができてよかったというbisnonさんのお言葉が本当に嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました。