今の話

「今年で私も二十歳ですよ。早いですね」

「それで、私は皆から嫌われたままでも生きていこうって決めて、幸せになったわけですがそううまくはいかないのが人生というもののようです」

「まあ、当たり前といえば当たり前ですよね」

「そもそも前提がおかしいのだから、誰とでも問題は起こるし、そもそも私の醜い部分は何も改善されていないのですから」

「そのうえ、他人に迷惑をかけてもいいやーって開き直っちゃったんですからね」

「誰がどう見ても悪化してます」

「本当は、いつかは自分もまともな人間になれて、普通に友人と付き合えて、先生とも良好な関係を築いて、本当の意味で親と向き合うことができる日が来るんじゃないかって期待していました」

「でも、もうタイムリミットってやつです」

「ここでゲームオーバー」

「もう子供じゃないんだから、ちゃんとしないといけませんよね」

「友人や先生や親にはまた迷惑をかけてしまうけれど、これで最後なのでどうか許してほしい」

「ごめんなさい」

「私が私でなければ皆幸せになれたのに」

「ごめんなさい」

「どうかお元気で」

「この醜く、汚い文章が私の届けたい人たちに届くことを心から願っています」

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