我が儘って大事


思う存分拝んだ後は、二人で寄り添い二人の時間を過ごした。


そして、部活終わりの帰り道の途中。


「優依はもう少し我が儘になるべきかな」

「睦月さんは少し我が儘だと思う」


少し顔が赤い優依の言葉に、俺はそう答える。


誰かに見られたらアウトな状態だったけど、問題なかった。


何時ものように、俺達はちょっと遠回りの道で、二人でならんで駅まで一緒に歩く。


「あ、そうだ。俺の我が儘を聞いてもらったから、次は優依の我が儘を聞かせて」

「我が儘?」

「そう、何かしてほしいこととかない?」


俺の言葉に優依は何事かと考えて、こう答えた。


「…………な、ないかな」

「何で、言いながら目をそらした?」

「…………恥ずかしくて」

「少コミみたいなこと?」


優依が最近はハマっている少女コミック系かと俺が聞くと、遠慮がちに優依は頷いた。


「が、学校帰りにコンビニで買った食べ物を半分こしてみたい……」


ちょうど、少し歩けばコンビニだ。

俺は彼女のお願いを叶えたいので、頷いた。


「……新しく発売した、ピーチティーがいいなぁって」

「…………」


それ、たべものではないよな。

てか、それは間接キスになるのでは?


「…………」

「そ……分かった。行こうかコンビニ」


俺はそう思って、優依に間接キスと言おうとして止めた。


優依はかなり、恥ずかしそうにこちらを見ている。


思えば、おっぱいコミュニケーションは多いけど。


キスは頬とかだけだった。


今日は拝んだし、ちょっとずつ優依との距離が縮まっている気がするぞ。


「……手」

「え?」

「人、居ないから、手を繋ぎたい」

「分かったよ」



この日、俺は優依との制服デートをちょっとだけすることことが出来た。



ちなみに、間接キスは出来なかった。

何故? 理由は簡単だ。


あまり話さないが、体育の合同授業で一緒になる隣のクラス男子生徒が、コンビニに居たので、店に入るのは断念した。


けど、優依が続きは明日の放課後にね。と言ったので、テンション上がった。


ヤバい、間接キスってどうやれば良いのかな?


スマホで検索したら、やり方とか書いてるかな?


俺は軽く混乱しながら家に帰ったのだった。


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