クラスのグループと騒動のきっかけ
クラスには仲の良いグループがいくつか存在する。
まず目立つのは、タラコ唇(そこまで、タラコではない)なギャル蔵田香奈枝(金髪)と茶髪で貧乳の三島由美の2人を中心にしたギャルっぽい女子グループ。
イケメンでリア充(バスケ部)な、彼女持ちの高道修司と、父親が大手通信企業の会社の社長をしている社長令嬢、鈴宮愛莉を中心にきた仲良しグループ。
高道修司とも仲良しで、主に運動部とつるむことが多い、長身で男前な金沢竜也(バレー部)率いる運動部グループ。
後は、のんびり女子達やオタの山杉連達サブカルチャー研究部。
当人達はその気はないだろうが、大きいグループが上に立って、結果的にクラスや学校内の空気を作る。
幸い、高道や蔵田達がイジメなどをするタイプではないので、平穏な日々を過ごしているが、些細なことで崩れる可能性があるので、注意が必要だ。
「最低ね!」
そう声を上げたのは高道と鈴宮グループに属している、ポニーテールが良く似合う。バトミントン部所属のやや身長高めの相葉七海(あいば ななみ)だった。
胸はかなりの大きさ。爆乳と言っても良い大きさだ。
運動部ということもあり、相葉は気が強い性格の女の子で、顔立ちもちょっと気が強そうに見える。
ちなみ、今現在俺は相葉の声がした瞬間に俯いて机を見た。
理由は簡単、優依からの視線を感じるからだ。
おっぱいおっぱい言ってる彼氏がおっぱい好きなのは、分かる。けれど、自分(彼女)以外のおっぱいをガン見もしくはチラ見していてら、どうなるか?
答えは簡単、彼女……優依からおっぱい禁止令が発せられる。なので、一瞬でも相葉のおっぱいに視線を飛ばさないように俺は全力でスマホを見る。
「い、いいだろ、男なんだから」
何か反論し始めたのは、短髪のモテそうだからと言う理由でサッカー部に入った佐藤清志。
奴が話の中心なら大方、男同士で女の身体の話をしていたのだろう。
前は誰々のパンツは何色だった(階段を上る時に、女子のパンツの色を確認する奴らは中学にもいた)みたいな話で女子生徒に顰蹙をかっていた。
佐藤に限らず、中学時代だが、エロに情熱を燃やしていた奴は多い、夏に女子のシャツや体操着の背中を凝視してブラの色を割り出したり、スマホで盗撮する馬鹿もいた。
まあ、女子は大半が気づいていたので、俺はそいつ等から全力で距離を取っていたが。
「良くないわよ、何よおっぱいランキングって!」
その相葉の言葉にクラスの男子の大半が動きを止めた。
俺は我関せずな空気を出しながら、内心焦っていると、スマホを弄ると優依からメッセージが来た。
ぶわりと背中から汗が吹き出てくる。
ーーねぇ、一度だけ聞くけど、
投票した?
改行している辺り、かなり不快感があるみたいだな。
俺は少し考えて、正直に答えた。下手な誤魔化しはやると逆効果だ。
ーー優依のおっぱいを男子の目を逸らすために、ランキングは相葉のおっぱいに投票した。
ぎゃー、ぎゃーと相葉と佐藤が言い争う。
俺は厄介なことになったと、ため息をついた。
佐藤の奴には報復で、後で佐藤が盗撮していた情報女子達に流そう。
まあ、盗撮と言っても透けブラをスマホに撮るくらいの軽いものだが、女子からしてみれば気持ち悪いだろう。
只でさえ、アイツはスケベ猿とか影で言われているんだ、更に評価を下げるがいい!!
ーー睦月さんの一番好きなおっぱいは、誰のおっぱい?
俺は固まった。下手な回答は死に繋がる。
考えろ、考えろ俺!!
ーー優依のおっぱい。おっぱいはおっぱいだけで評価するものではない。優依という女の子がいて初めて、おっぱいはおっぱいなんだよ。確かに俺は大きいおっぱいが好きだ。
ーーでも、俺は優依に一目惚れをしたんだ。仮に優依が貧乳でも、アプローチして恋人になってほしいと告白したよ。
俺は優依そうメッセージを送り、一瞬だけ優依を見るすると、優依は少しだけ頬を紅くしながら、本当に? と不安げな表情だった。
だから、俺は頷いた。すると優依から返事が送られてきた。
ーー分かった。話があるから、放後、部室で待ってる。……変態
俺はホッとしながら、心の中で叫んだ。
ゴメン! 優依! 本当は優依を好きになった理由はおっぱいなんだ!!
けど、余計なことだから、俺は決してこのことを優依には言わない。墓場まで持っていくぞ!
……けど、仮に優依が貧乳なら、俺は頑張って、優依のおっぱいを育成して大きくしていただろう。
優依自身を好きになったのは本当だしね。
「ちょっと男子! おっぱいランキングに投票した奴は素直に言いなさい!」
「今なら許して上げるわよ!」
何か、気がついたら思った以上に女子がヒートアップしていた。
おい、誰か収拾つけろよ。
正直、この時点では数日後には、この騒ぎは終わるだろう。と思っていた。
だが数日後、おっぱいランキングの騒ぎは、佐藤の可愛いレベルの盗撮ではない。ガチの盗撮画像と売買していたことが露見して、面倒くさいことになった。
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