某紅の美人セクシー漫画家の声が好き


ーー翌日の放課後 文芸部の部室



初の放課後デートは、無事に終わった。

アニメショップを見て回り、すれ違ったOLっぽい女性から舌打ちをされたのはちょっと驚いたが、ショップを出たあとは漫画みたいに駅の北側にあるちょっと高級なファーストフード店で、二人でアイスを食べた。

値段が高めなので学生には痛いが、俺はグッズや課金などはあまりせず、親の伝手で日雇いのバイトもしているので、学生にしては金がある。


なので優依にアイスくらいなら奢ってやれたが。


今後のことを考えると、バイト探そうかな。

そんなことを考えながら、俺はスマホにイヤホンを指して、音量を低めにしながら、○ou○uberを見る。


俺と優依は常に放課後の部室で、イチャコラしている訳ではない。


優依もラノベを読んだりするし、スマホゲーをする時もある。


今日は偶々、お互いに近くにいるけど、イチャコラしない日だったのだが。


「いい声だなぁ」

「ん?」

「いや、こっちの話だ」

「そう」


スマホでとある紅の漫画家さんが、VTuber化した動画を見ながら、俺は内心ニヤニヤする。


俺が見ている動画は、美人で評判の女性漫画家なのだが、とても声が素敵なのだ。


彼女の作品で、自分の内に有る。煮えたぎって抑圧された白いドロドロを発散している世の男性は多いはずだ。


残念ながら、俺はこの漫画家さんの作品では、パトス(感情)を迸る(飛び散らせる)ことしか出来なかった。


抑圧された白いドロドロを発散出来ないことに、俺は残念な気分になったが、優依という彼女がいるのだから、これはこれで良かったのかもしれない。


「…………」

「…………」(チラッ)


この漫画家さんは、性的な癒しボイスだ。聴いていて、耳の奥がゾクゾクする。


昔、ネトゲ内の友人で「俺は○登○美○の声で○ける」、とか言っていた変態がいたけど。今ならその気持ちが分かる。


この漫画家さんの声は、ずっと聞いていたい。甘い感じに興奮を持続出来るな。


「はぁ……、いいなぁ……」

「…………」(チラ)


それに○Tuberのデザインも最高だ。

目元や髪型がExcellent! チョーカーや真珠のアクセもセクシーだ。


出来るなら、上半身だけはだけて、ネックレスを乳房の上に乗せて、おっぱいプルンプルンさせながら、ネックレスで○首を隠しながら、仰向けの俺に馬乗りして上下運動してほしい。


「……ねぇ」

「え?」


いきなり、イヤホンを取られて驚くといつの間にか、優依が俺のすぐ近くまで、近づいていた。


あ、ヤバイ、優依の表情が……。


「さっきから、鼻の下が延びてる気がするけど、睦月さんは何の動画を見ているのかな?」

「…………」


優依が俺を見ていたのは最初だけ、今は俺の手に持っている、スマホの画面に釘付けだ。


「それ美人で評判のエロ漫画家さんの動画だね」

「……はい」

「……彼女、私と少しだけ、似てますね」

「い、いえ、そのようなことは……」


アニメや漫画でヒロインの目からハイライト消える表現あるけど、みんな。アレはマジだぜ。


「私に似てない女性に鼻の下を伸ばしたの?」

「ごめんなさい! 許して下さい!!」


照明の加減も有るかもしれないが、今の優依の目はマジでヤバい! 俺は直ぐに土下座を敢行した。


「…………」

「…………」


それから、暫くして優依は溜め息を付いて、言った。


「この人で、どんないやらしいことを想像したんですか?」


俺は迷ったが、正直に話すと優依は顔を真っ赤にして、俺の頭をはたいた。


うん、あわよくば、と思ったけど、やはりしてくれないか。








「……はぁ。シャツまでです」

「え?」


優依は深呼吸をして、俺に言った。


「馬乗りのことです」

「…………え」


暫し固まる俺に優依は、


「嫌ならいいです」

「滅相もない!!」


優依が発言を撤回しようとしたので、俺は即座に立ち上がり、部室に隠してあるレジャーシートを床に広げて、ブレザーとネクタイを外して、レジャーシートの上に仰向けに寝転んだ。


「お願いします!」

「あ、はい」


俺の素早い動きと叫びに優依はちょっと引いてた。


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