時々、希望なるものは松明に例えられる。 勢いよく燃えるそれは、しかし、ランタンのように油を継ぎ足して燃やし続けるわけにも行かず電球のようにいつでもスイッチをつけたり切ったりするわけにも行かない。 そうしてみると、松明とは誠に儚い印象も与え得る。 しかし本作の主人公が得た光はいつまでも燃え続ける。