第二章 学校

「今回登場するキャラ」

オリジン 顔が良く、優しいために皆から好かれている主人公。髪は白い。

モモ オリジンの母親。驚異の晴れ人と呼ばれモデルをしている。髪は白い。

トキ オリジンの父親。近衛隊長。髪は白い。

クモ どちらかというと背が高い方で、少し自慢が多いが優秀な子であった。

リン キャラ情報は、本編で

シマ キャラ情報は本編で



////////////////////////////////////////

ここから本編




 「ごはんよ~」

 ーーいつもの大きい声だ。聞こえてるのにうるさいな~。何度言っても大きし、実際返事しても寝ちゃってるから何も言えないけど。

 オリジンは布団の上で目を開けた。今日は、西の方向にある窓を向いていた。部屋には2つの窓がある。1つは、西側の窓、1つは南側の窓だ。南側の窓からはモモが育てているアジサイと、桜がある。おもちゃだってある。クロスターン製のランドというものだ。箱状でくっつけて、建物を作ったり、絵を再現してみたりなど色々と遊ぶことが出来る。人形がまた発売されるらしい。

 「今日も、この絵最高だね。」

 オリジンが見たのはイト国のオリガミという作家が描いた絵だ。現実的描写で浮世絵を書いているのが特徴だ。因みに大量発行されているが値段はまぁまぁ高く500イトで買うことできる。



 戸を空けるいつものように階段を降りていく。

 「おはよう」

 トキとモモが言った。

 「おはよう。今日でやっと学校が終わる。早く帰りたいな~」

 いつものようにだるそうにオリジンは言った。

 「頑張りなさい。午前3時間だけなんだから」

 モモは、呆れていった。なにせ何度も聞いているからだ。今週2回目だ。

 「それでも長いよ。一週間のうち5日も学校で3時間も勉強しなきゃならないなんて」

 「オリジン、人間はもっとやっているんだぞ。それと比べてみたらわかると思うが、少ない方なんだよ。父さんは、毎日8時間働いているんだ。それがしたいか?」

 なぜか今日はやけに嫌がっていたので、トキは厳しめにといっても優しく言った。

 「う~ん。やだ~。頑張る」

  ーー今日はだるかったんだけどな。どうせ熱ないし、無理か~。

 オリジンは、諦めていった。

 「じゃあ、早く食べちゃって」

 モモが急かす。何せ、学校が始まるまであと1時間しかないのになかなか食べていないからだ。トイレも長い方なのに行っていない。そういう理由もある。

 「わかった」

 「じゃあ、いってきます」

 トキは急ぎながら言った。

 「いってらっしゃい」

 オリジンはご飯を見て、モモはトキを見て言った。それを聞くとトキは仕事に向かった。



 それを言った後オリジンは、しじみ貝の味噌汁をまず飲んだ。

 --貝を食べるのはめんどくさくて、これ嫌なんだけど汁は上手いんだよね。貝、お父さんにでも食べてもらおうかな。やっぱり食べるか~。

 味噌汁を少し飲んだ後、貝を食べた。

 「お母さん、砂が」

 「あ~。ごめんね。ちゃんと水に浸けたんだけど、不十分だったみたいね。貝は食べなくていいから」

 「そうなの!?じゃあ、食べないでおこう~」

 オリジンはとても嬉しそうに言った。次は、卵かけご飯を食べる。卵を割って入れ、そこに少し多く醤油を入れる。何故ならオリジンは卵感が薄い方が良いからである。因みにクロスターンのなどの西側の国にではこの料理は好まれていない。衛生的に生卵が危険なようだ。



 卵かけご飯を食べた後、唇に卵がくっついているので、顔を洗いに洗面所に行く。

 --いつも唇に付くんだよな。

 そう思いながら顔を石鹸で洗う。まず手を濡らし、石鹸を手に付け泡立てる。その後、それを顔につけて洗う。顔を洗うと顔が乾くので、アロエを顔に塗る。

 「オリジン、あと10分で準備しないと遅刻するわよ~」

 「わかった。」

 それを言った後、オリジンは急いでネックレスを付けた。これは学校用の服を変形させた物だ。なので、これを変形させ服にする。

 「案外、早かったわね」

 「まぁ、急いだからね。じゃあ、いってきます」

 「いってらっしゃい」

 オリジンは玄関に向かい、足輪を着ける。これは変形させた靴である。これを履き学校に行った。



 家から学校までは近く10分くらいで行ける。だが、オリジンにとっては遠い道のりである。いつもの風景を眺め、学校に着いた。そのまま教室に入る。

 「オリジン、おはよう」

 幼馴染のリンが話しかけてきた。リンはいつも笑っていて、黒髪で奥二重だ。オリジンは、どちかというとカッコイイ顔だがリンは可愛い顔である。

 「おはよう」

 なぜかリンが話しかけてくるとオリジンは緊張してしまう。心臓が早くなる、重くなる。



 その後、お手洗い(トイレ)に行き、帰ってきたころには、朝礼が始まる直前であり、もう担任のシマ先生が来ていた。シマ先生はとても高齢であり、日焼けで肌が黒く眼鏡をしている。これでも痩せてきているのだが、腹は少し出ていている。

 クラスは12あり、オリジンは2クラス目の中庭側に座っている。前には廊下側もあったが、オリジンは中庭の方が好きである。

 --今日も木が緑色だな~。まぁ、緑色の紅葉も綺麗だからいいけど。

 「・・・だから、今日の変化の授業は特別講師のトキ近衛隊長に来てもらいます。皆さん、楽しみに待っておいて下さい。これで、朝礼を終えます」

 教室がざわつく、オリジンの親が来るからだ。だが、軍人に憧れているものは純粋に嬉しがっていた。

 「やった。トキ近衛隊長の変化が見れるなんて、めっちゃ嬉しい」

 教室にいる誰かが言った。

 「お前好きだもんな。近衛隊長」

 また、誰かが言った。

 「そりゃ、カッコいいからね」

 誰かが嬉しそうに言った。



 皆が騒がしくしているとリンが話しかけてきた。

 「オリジン、トキ近衛隊長ってお父さんだよね?」

 からかい気味に言った。

 「そうそう。って、知ってるでしょ」

 オリジンは笑いながら返事をした。いわゆるノリツッコミだ。

 「知ってるけど、確認~。だって気になるでしょ?」

 リンの2度目の冗談にオリジンはまた笑った。

 --リンは、ときどき冗談きついんだよな~。まぁ、それがいいところかもしれないけど。

 「まぁ、わかるけどさ。それにしても教えてくれたら良かったのにな。父さん」

 オリジンは気を落としながら言った。

 黒く短い髪、普通の顔が近づいてくる。トキだ。

 「オリジン、知らなかったのかよ。ってきり、知ってて黙ってたかと思ったよ」

 クモは笑いながらいった。

 --授業参観でも、皆が行ってくるのにこういう時は、より言われるんだよな~。最悪だわ~。まぁ、授業参観の時に言ってやろう。しないけどね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Boren 伝説の始まり 観月蓮 @mizukiren

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ