切なさのすれ違うレストラン――海辺にて

タグに“会話劇”とあるように、ふたりの会話を主体にして物語は進んでいきます。
一軒のレストランの中だけの物語なのですが、エピソードが過去へ、そして真相へとつながっていくことに、作者の技量を感じさせます。
軽妙なセリフ回しが魅力的です。
ハッピーエンドだけじゃつまらない、ビターなエンディングを味わいたい人に、良い読書体験をもたらしてくれます。