第38話 解説とか色々

 ここまで読んでいただいた皆様、どうもありがとうございます。これで第二章はおしまい。次は第三章となります。

 第三章からはまたまた主人公が変わります。多分、ノエルちゃんになるかと。彼女は現在、鳥頭ことジュリアス・ボーダーと一緒にジャーニー&ヒョウガを追跡中という事となっております……おります……おります。


 さて、解説編を始めます。


 まず、マーズチルドレンの能力について。

 今まで出てきた能力についておさらいします。


 第一章では第二世代のマーズチルドレンに特異能力を持つ者が現れたと説明しております。

 秋人の「霊力子操作」ですね。これは霊力、すなわち、ESP超能力にて様々な機器を操作する能力です。いわゆるハッキング能力なのですが、電子的に侵入するのではなく、高次元から強制的に乗っ取る能力になります。ファイアウォールなどの防壁やソフトウェア的な防御を無効化し、更にはネットに接続していないスタンドアローンの機器にも侵入可能というとんでもないハッキング能力……という設定です。すげえな。

 他にもいくつかの特異能力を考えていますが、お披露目があるかどうかは未定です。

 第三世代はそれぞれ個別に能力を特化しているという設定です。ハルカ・アナトリアは戦闘、ヴェーダは情報処理といった具合。その道のエキスパートだが特異能力ではない。

 では、第一世代、ファーストはどうなのか?

 第一章では「飛び切り優秀」と表現しておりましたが、科学的なものや技術的なものだけではなく、どうやら特異能力も持っているのではないかと匂わせております。

 教主様こと加賀晴彦は記憶操作。これは、過去の記憶を消したり別の人生の記憶を植え付ける事な訳ですが、同時にその人に別人の知識や能力を与える事でもあります。つまり、生まれたばかりのマーズチルドレンに干渉して優秀な科学者を強引に作り上げる事も可能なのですね。この教主様がいる事で、マーズチルドレンが飛び切り優秀な能力を手に入れたと考えて良さそう。

 第二章のラストで出ましたが、美冬は超翻訳でした。他言語や他のフォーマットを瞬間的に理解する能力ですね。これで、異星のオーバーテクノロジーを素早く取り入れることができたのです。チートです。

 そしてノエル嬢。恐らく彼女が次章の主人公です。まだ書いてないので(仮)なんですけど。そして彼女の能力ですけれども、これのどれかにしようと思ってます……。まだ決めてねえよww


①スーパーサイヤ人のような格闘少女。

②タツマキ(ワンパンマン)のような超能力少女。

③ウルフガイ(犬神明)のような狼男(女?)に変身する少女。

④写楽保介(三つ目が通る)みたいにガラクタでみょうちくりんな機械を作っちゃうよ。

⑤フランソワーズ・アルヌール(サイボーグ003)みたいな透視・暗視・索敵能力があるんだ。


 思いっきり趣味に走ってますね。個人的には④が非常に面白いと思うのですが、実際作中に取り入れるのは難しそうです。


 礼儀正しい少女と、女心に疎い唐変木のコンビが何をやらかしてくれるのか楽しみですね。ええ。まだ書いてませんし具体的なプロットなんかもありませんww


 さて次はトリプルDです。

 解説は第31話でやってますので、ここではオルレアンについての説明をば。第31話でも書いてますけど、これはストライク号が偶然救助したものです。数百年前のミューオンだったのですが、これにゲルグ副長が魔改造を施したのです。それがオルレアン。元々小柄な機体を女性的なラインの美しい外見に仕上げました。そしてオルレアンと命名。AIもジャンヌと名付けました。ゲルグ副長は地球の歴史や文化にも詳しいようですね。女性的な外見だった改造ミューオンを、15世紀フランスの英雄ジャンヌ・ダルクに被せているようですね。ジャンヌダルクはオルレアンの少女とも呼ばれています。オルレアンはフランス中部の都市。ジャンヌダルクの活躍で世界的に有名ですね。


 このトリプルDなのですが、実は鋼鉄人形の技術を流用して作られていたのです。この鋼鉄人形とは、拙著「俺の愛しいアンドロイド」やその番外編である「もふもふと鋼鉄人形」などに登場する人型機動兵器です。


 実は、地球と親交が深い他惑星の国、アルマ帝国で使用されている決戦兵器です。一機で戦車一個大隊に匹敵するという過剰戦力なのですね。これがマリーさん達の母国となります。


 彼女達の国では古くから人の霊力を用いた車や人形が使用されていました。彼らはこれを法術と呼んでいます。これは、言い換えるとESP超能力であり、また魔法でもありますが「発動の要件が異なるだけで本質的には同じ」なのだとか。

 彼らは霊力で操る人形を使って重労働をこなしていた訳ですが、これを兵器に転用するのにさほど時間はかからなかったようです。元々は木や石でできた人形だったのですが、これが金属製になり大型化し、中に人、法術使いが乗るようになりました。これが鋼鉄人形と呼ばれる所以です。

 しかし、人の霊力で駆動するこの人形は無限に動くわけではありません。霊力は即ち生命力でもあり、長時間の戦闘で搭乗員が命を落とすこともあったようです。しかし、兵器としての有用性は高く、この鋼鉄人形を操る法術士はいつしか鋼鉄人形操縦士ドールマスターと呼ばれ、尊い立場の者とされるようになりました。ドールマスター=聖戦士のようなニュアンスになります。


 機体が大型化し性能が向上していくに従い、霊力の使い過ぎで命を落とすドールマスターが続出。そのため悪魔の人形と忌み嫌われた時期もあったのですが、ある人物が画期的な発明をし実用化しました。それが蓄積型霊力子反応炉。事前に霊力を蓄積することにより、鋼鉄人形の稼働時間を大幅に延長することが可能になったのです。この、蓄積型の反応炉を作り出したのが獣人の国ラメル王国の下級貴族クロイツ家です。マリーさんのご先祖様ですね。ラメル王国とはアルマ帝国の衛星国家の一つで、「もふもふと鋼鉄人形」の舞台になった所になります。


 作中で登場したのは複座型のエリュシオン。

 法術士とドールマスターの二名で操縦します。蓄積型の反応炉を使用しているとはいえ、やはりドールマスターの負担は大きいのです。その霊力消費を補うための複座型となります。この機体は、アルマ帝国皇帝直下の駆逐機。通常型の鋼鉄人形をなぎ倒すべく帝都に配置される機体です。超絶強いのですが、そんな機体が何故ストライクに乗っていたのか……。


 何でですかね。私にもわかりませんww


 この、鋼鉄人形の仕組みを、操作系のみ流用したのがトリプルDとなります。


 さて、トリプルDは前に説明した通りパイロットの損耗率が無視できないという理由で運用中止とされました。しかし、これを有効な兵器として復活させようとした勢力があります。


 それがEEU(拡大ヨーロッパ連合)系の過激派です。

 火星のテラフォーミングは主にPRA(環太平洋同盟)が実施した事業なのですが、同時にAAL(アジアアフリカ連合)やEEU(拡大ヨーロッパ連合)も参加しています。火星の支配地域はPLAが60%、EEUが25%、AALが15%ほど。この三つの勢力を統合する形で火星連邦政府が設立されたのですが、やはり内部での覇権争いがちょくちょく発生していたようです。


 彼らは、トリプルDの性能を上げればパイロットが壊れる。それならば、AIとして消耗品の人造人間を使えばよいのではないか。めったに死なないと言われているマーズチルドレンの遺伝子を持つ個体を、有機コンピューターとして使用したなら……。


 そんな考え方をする不届き者が現れた訳です。

 そして彼らは秋人も狙っていた。

 現代の電子戦機の上をいく、他国の機体を乗っ取ることができるハッキング能力を持つ彼が狙われたのは当然と言えば当然ですね。


 さて、そんな意図で開発されたエニグマシステム搭載機です。


 おい、ネタをバラしちゃっていいのかよ?

 いいんです。この位は。

 だって書いとかないと、忘れちゃうんだから。


 エニグマとは、元々は古代ギリシャ語。〝なぞなぞ〟ってな意味らしい。大戦中にドイツで使用されていた暗号機の名前として有名です。

 エンキとイシュタルは古代シュメールの神様の名前。エンキは知識および魔法を司る神。イシュタルは愛と美の女神です。もちろん命名は適当で深い意味はありません。

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