(番外編) ストーリーの立て方を映画から学ぶ
まず始めに、これを見て「映画と小説は違う。参考にすれば小説としての体裁がブレるだろう!」と思う方。
そんな方々の意見を私は否定するつもりはありません。もちろん小説と映画は違うものです。それは重々承知しています。
しかし、全く違うジャンルのものだから参考にならんとバッサリ捨てるのはもったいない気がするわけです。
ドラマであれ、アニメであれ、ゲームであれ、映画であれ、果ては個人製作のマイナーなゲームであれ、ストーリーは、誰かが創作したものであり、それに触れる人を魅了するための様々な工夫がされているはずだと思ってます。
それを参考にして、自分の作品に活かしてみると、自分の作品をさらに輝かせるきっかけになったります。何より、作品をより改善できたと思うと楽しいです。
さて、今回は様々ある中でもなぜ映画を選んだか。
映画とは2時間、120分の中で、登場人物の説明、起承転結を無駄なく組み上げ、その中で魅せるべきを見せて、他の要素をカットするものです。
これは、特に公募によくあるような10万文字前後、文庫本一冊分程度で話をまとめなければならないという状況においては非常に参考になることでしょう。
特に書き出しとストーリーの立て方にはおおいに参考になると考えています。
良い映画というのはたった数分でその世界観へと観客を引き込むものだと個人的には思っています。この場合一番重要なことは、「あ、これショボいな」と思わせないことだとも思っています。
むしろたった数分で観客をビビらせるくらいの盛り上がりを見せている映画は、この先を見てみたいとワクワクさせる気になるものです。
小説でもそれは同じで、その点は映画の演出は非常に参考になるかもしれません。
もちろんただの真似ではいけないと思います。その演出はその映画の題材だからこそ成り立つものです。
小説の書き手が自分の物語の強みを生かして、自分なりにいいところを取り入れて、小説風にアレンジしなければ、100パーセントで魅力的には見えません。
さらに、先ほども言いましたが、映画は2時間という限られた時間の中でストーリーを組み上げています。おそらく多くの映画は、この題材に対して、読者に感じてもらいたいことや、何を見せて魅了していくかを細かに考え抜いています。
おそらく、すべてをやろうとすれば5時間は必要だろう題材を準備して、そこから必要な部分を選択していく。見せるべきところをしっかりと見せて、見せなくてもよいものは、思い切って省略していく。
この点についても、先ほどの10万文字前後と言う前提があるのならば、必要な工程でしょう。自分の考えた題材をただ載せていくのではなく、取捨選択をして、読者を魅了できる最適な展開を選び、進めていく。
もちろんその書き方が反対な人もいるでしょうが、読み手からすれば、興味が湧かない限りは無駄を読もうとはしないのではないでしょうか。
必要な情報は後から別の話でつけ足してもいい。あるいは資料設定集を書いてその中に紛れ込ませるのもいい。まずは、自分の世界に他人を引っ張ってこないといけないというのは、創作の一面としてあると思います。
そのように考えるのならば、映画から話の組み立て方を学ぶのは大いにアリだと考えています。
参考にする映画はなんでもいいです。
『君の名は』でもいいし『ターミネーター』でもいい。
最新のアニメ映画でもいいし、『ドラえもん』だって構わない。
私は、映画を仕事にしているプロたちが考えた、最初の魅了、ストーリーの立て方を勉強し、自分の作品に活かしてみるのは面白いと思います。
そしてもちろん我々が書くのは小説なので、なにもかもを真似するのではなく、キャラクターの心の動きや、文のつくり等、参考にしたものを軸に、さらに自分らしい色を付けていけばよいと思います。
私個人的で例をあげると、私はバトルものを書いているので、実写版『るろうに剣心』の第1作を見た時は本当に勉強になりました。
もちろんこれはファンタジーとは少し違うのですが、原作を知らない状態で見に行った時に、主人公のキャラクター、その他の人物との相関図、敵との因縁は分かりやすく描かれていて、そして敵を倒すまでのストーリーの流れはとてもきれいに感じました。
これはあくまで私の意見です。
それでも、この創作論は上手な人から学ぶというテーマでやっているので、なにも小説だけを参考にすることはないだろうと考えている私が、一度語ってみたかったのです。
【創作論】主観ながら「上手い!」と思った人から学ぶ とざきとおる @femania
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