第3話 入学式 part1
2020年4月7日
今日は4月7日時刻は朝の7時40分
決めた時間よりすこし早めに起きることができた。ベッドから抜け出し軽く伸びをする。
少し眠いが今日は入学式だ。
ベッドから降りた青年は洗面台へ向かう。
歯を磨き、冷たい水で顔を洗う。
タオルでしっかりと顔を拭き、自室に戻る。
彼が通う学校は指定の制服があるため着替える必要がある。
クローゼットを開けるときっちりハンガーに掛けられた制服が並んでいる。
(この制服をこれから三年使うのか。大事にしないとな。)
身支度を済ませた彼は時計を確認する。
「8時丁度か、少し早いけどいくか、、」
彼が向かっている高校の名前は私立夕月ヶ丘高校。
彼はこの高校に今日入学する。
玄関の鍵を開け外に出る。目の前には桜の木がゆらゆら揺れていて、まるで彼の入学を祝っているようだ。鍵を閉め、階段を下り、道路に出る。そしてこれから通う学校に向かい歩き出した。
学校に近づいていくごとにちらほら自分と同じ制服を着ている生徒を見かけるがまだ学校の朝のホームルームの鐘がなる1時間も早い時間だ。見かけると言っても数人程度だ。
歩いてるうちに大きな門を掲げる学校の目の前にきた。
「以外に大きいんだなぁ。わくわくするな。」そう彼は呟いた。
大きな門をくぐると、昇降口についた。
昇降口には三年生の先輩だろうか、出欠確認を取っていた。どうやら順番が来るまで列に並ばないといけないみたいだ。列に並び自分の番を待っていると、後ろから誰かに肩をたたかれた。
振り返るとそこにはとても可愛らしい少女がいた。少し目を奪われたが冷静さを保つ。
「ん、天宮か。おはよう。」
「おはよう、四宮くん。今来たところ?」
「あぁ、そうだよ。天宮も今来たところか。」
「うん、でもせっかくお隣さんなんだから一緒に登校しよって誘いに行こうとしたのに、呼び鈴鳴らしたけど出てこないし、居留守使われているのかと思ったよー」
「ご、ごめん!ちょっと早く起きたから、はやめに学校いこうと思ったから、、」
やばい、怒らせちゃったかな、、、?しかし、そんな不安な気持ちはすぐになくなった。
「あははっ、冗談だよ~。でもね、一緒に登校したかったのは、、、本当だよ?、、、」
と少し頬を赤く染めて上目遣いで俺の目を見ながらそう言った。
----可愛すぎだろ!!!!----
四宮は心のなかでそう叫んだ。
(頬赤くしてそんなこと言われたら、惚れちまうよ!!
可愛すぎるわ!!だ、ダメだ、これじゃあやられっぱなしじゃないか、俺も反撃しないと、、)
「可愛い天宮といっしょに登校なんてしてみたいけど、おれは天宮の横に立てるようなかっこいいやつじゃないから無理だわー。」
「え、わ、私が可愛い!?、、、、ふ、ふーんお世辞だって事くらいわかってるから、、、」
「お世辞ではないんだけどなー、ん?次俺の番か。そんじゃ行って来るわー」
「あっ!ち、ちょっと!、、、もう、、四宮くんだってかっこいいのに、、、」
天宮はどこか嬉しそうにそう小さく呟いた。
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「お名前教えてください。」
「四宮 柚木です。」
「はい、じゃあこの度はご入学おめでとうございます。私はこの学校の生徒会長をしている、桃山 優衣といいます。1年2組はこの廊下をまっすぐ行ったらあるわ。それと、困ったことがあったら何でもきいてね。」
「ご丁寧にありがとうございます。それでは1つお聞きしてもよろしいでしょうか。僕のクラスの名簿を見せてくれますか?」
「クラスの名簿ね。ちょっと待ってね。」
なぜ、柚木がクラスの名簿が見たいかというと、紅葉と同じクラスかどうかを確かめるためである。もちろんお隣さんで、この学校で唯一話せる存在だから同じクラスがいいというのもあるが、違う理由で一緒のクラスがいいとおもってしまっている。だが彼はそんな自分の気持ちには気づくことはまだ先になりそうだ。
「お待たせ四宮君、はいこれあなたのクラスの名簿。」
「ありがとうございます。」
名簿の最初にくる名前を見ると
1年2組 生徒名簿
1、天宮 紅葉
よっし!同じクラスだ!俺は心の中で小さくガッツポーズをする。
「用は済みました。名簿、ありがとうございました。」
「はい、どういたしまして。また困ったことがあったら何でも聞いてね。」
「分かりました!ありがとうございます。」
会長さんいい人だったな。俺の地元ではこうはいかないな。そんな事を思いつつ柚木は紅葉の出欠確認を傍にある椅子に座り待つのであった。
クラス一の美少女。実はお隣さんです。 Munil @HARU0502
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