6話目「白太は何故か夕美映町一帯に点在する御地蔵様に向かって、謎の口笛を唱えてるうぅ!?」
「そういう俺も、実をいうと隠し玉持ってんだよな〜〜! シロが学校についたら、今朝新聞配達の時に何かを見たんだよな? そうだよなシロ? なっ!! それとはまた別のジャンルの話だけど、聞いたらみんな絶対驚くぜ!」
「あ、う、うん、……そうなんだよ!! さっきの人もいきなり姿を消したし、全身が黒だったから、
(
竜也と
白太と朱我利竜也と耳織木ノ美は、その後も子供らしい、小学生がいかにも話題にするようなTVのバラエティ番組やYouTubeのタレント、アニメ・漫画・ゲーム、カードゲームなどの〔クドい…〕芸能やサブカルチャーの話になることはなく。
竜也と木ノ美はなるべく尽くしていた
白太はウルトラマンや戦隊ものの話になると顔が赤くなるぐらい興奮して、
だからそうならないように2人は終始気を配っていた。
顔が少しだけ真っ青になる、みんなが周りにいてもその場から一気に「少年ダッシュ!!」をするのは。梅雨の時期に苦手な
それとはもちろん異なるが、
ところが終いになると
何故なのか。
一見すると
そんな友達の会話に切実にすがりつく素の姿。ひび割れたガラス細工のように触れれば
見つつも見ない振り。ましてや見放し、捨てる? そんな冷酷非道極まりない行為、絶対にやっていいことなんかある訳ねえ!? だろ!
俺こそが。白太は俺が、守るとも決めたんだから。そんな行為を仰ぐ同じ世代の子供たち、そして、バカな大人たち。そんな奴らは許されないことだし、俺は、絶対に許さない。
やらなくてはいけないんだ。それがたとえ仮に白太とは関わりのないことだとしても。俺は俺で自分なりに決めてるんだ!
そのくらいは思っていたのであろう。そういう気負いが竜也には、あった。
木ノ美も、ヒーローものを話す時だけは白太に萌え萌えビームを出しながら、うんうんと頷き。ふむふむと
そして、戦隊物シリーズの武器・アイテムの歴史で盛り上がっていた三人は、夕美映小学校の校庭のグラウンドのネットもみえ始めた辺りから、夕美映川の土手を降りる。田舎町らしい畑と幾つか道の外側にある納屋のあるカーブを、通りすぎる。
学校への最後の緩やかな放物線の道の途中「にも」ある、これはこれは幾分背の高い御地蔵様。いつの間にか白太は、その御地蔵様たちへピューヒュルルル~~、天然に自然と、妙な口笛をするようになっていた。
只でさえ御地蔵様を洗ってあげたりしない。いつものようにその様子をみていた竜也と木ノ実には、その白太のする口笛の意味が御地蔵様からどんなご利益、また花供養のような捧げる意味があるのか。理解出来ないのは当前のことだ。
ではあったとしても〖
それを、ただいつも黙々とひたむきに一人吹いている白太は、いったいないさー。と、思うことは、べーーつに、なんくるないすさーーー〔!?? なぜに沖縄弁なんや?!!)
と、竜也と木ノ実は心のなかで『後に続け!』とばかりに口にしてした………!!!
〔いや、そんなふうにいうする訳ないって! ……………ナンダヨ、コレッ。お前もな…〕。
竜也と木ノ実は夕美映町に多種多様に存在する御地蔵様に「なにか」を『手向ける』白太に、自分
だとわかっていることに関しては、他の子らより偉い子ちゃんな二人である。
でもその一方で彼らの見る白太自体がなんだかちょっと不思議で、謎も多い。だがそれを唱えているとき、二人は白太という存在の意味を知らない、ばかりか。そのときの『白太』は、普段の純朴な「白太」を、
それはまさに「天高く昇りて
『輝かしい
【因縁】この物語ではそれが、主に『二つの因子で存在する』。どの事物にもいえることだが、森羅万象には、複数の個別の因子が幾つもなかにあり、それぞれが枝分かれしていくものだ。
どこの都道府県・市区町村にも存在しない、この夕美映町にだけ『古来からの蒼い稲穂の揺れていた』語り草のなかで謂われ伝承されてきた特殊な呼び名『
その流れの発端にあたる『
「言葉」とは別の『
もちろん。白太の〖口笛も
枝分かれの集団から大きく離れている、神秘だけが宿る彼の〖祈りの口笛〗。そのエナジーには人はみな必ずゆき留まる。無垢で可愛げで・
しかしそこまで到底ゆけず
〔……………NHKも勝手に使用するな! 国営だぞ!!! ……………〕
夕美映町の民は。心の底から白太に温かい眼差しで、頷き・納得し・慕い続け、そして、見守る。ずっと待ち焦がれている。待ちわびていたのだ。
────それらは、これからまた『相違する別の放物線を』描いてゆくかのように────
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