今日も、朝から空は蒼いのに、私の気持ちは穏やかではない。
私は今日も好きな人と、好きな人の妹と登校する。
自分の見た目に、ほんの少しコンプレックスを抱く、この物語のヒロイン。そのヒロインが、仄かな恋心で好きな人を見つめる。そして、見つめるからこそ、気づいた別の視線が、そこにあった。
この物語のように、恋心が向かう矢印は、人それぞれなのでしょう。
好きな人に向かうモノ、好きな人の妹に向かうモノ、それを傍観したいモノ。
その矢印に逆らって、自分の恋心に従うのか、その矢印に沿って関係を維持するのか。この物語では、焦ったいほどに、いじらしい。
でも、関係が壊れるのを恐れて、言葉にしないから悩むのかもしれない。
堂々巡りの恋の迷路……。このままでいいわけはないと、わたしは思いたい。
恋って、本当に難しい……。