レストラン之唄
昔むかしのレストラン
特別な日にしか行けなくて
中には結婚記念日に行ってそれきりのとこもある
今から見たらちっぽけでも
小さい頃はドキドキワクワクしてた
中は広くて灯りも温かく
ウチとは違う 綺麗なテーブル
ランプのデザインもお洒落なところは
お料理だって美味いよな
カゴの中にパンがあると心が躍る
「夜にもパンが食べられる」
それを知ることが出来たから
俺っちごはんはあんま食べなくて
パンの方が好きなんだ
こんなこと書いてるけれど
バイトしてる時と同じこと
みんな何も考えず
「満腹になればいい」と思ってる
たまにおしゃべり聞こえてきても
バイキングに夢中なせいか気づかない
気づいているけど知らんぷり
普段は食べられないもの味わいたいだけだから
邪魔が入っちゃいけないのさ
俺っち見たことないけど
お見合いもレストランでするらしい
お見合いなんて殆ど死語だと思ってたから
それよりパンとバターに目がいってたから
俺っちにとっては別世界
お見合いって楽しいのかなと思っているよ
だって親とかいるし
よく分からないけどつまらなそう
というかお見合いに失敗なんてあるんだな
カレー屋さんのカレーにはナンが付いてることよくあって
誕生日祝いにナン食べられる
そんな嬉しいことはない
インド人にはナンって高くて
誕生日祝いにはぴったりだ
そもそもが白い小麦粉高級品
寿司ばっか食ってる感覚に近い
ちなみにブクロのカレーは辛かった
だからラッシーが入り用だったり
ファミレスのドリンクバーでは遊べるらしい
でもさ俺っちそんなことしない
それより楽しいことがあると思って
寧ろスープとかサラダとかを楽しみにしてる
ドリンクバーで遊ぶ奴らを尻目にバイキング
これって悪いことなのかい?
グラスの中から見えるキラキラの世界
氷の大きさ千差万別
お客サマから聞いた「生き返る‼︎」
お冷はセルフのところが多いから
氷だって入れ放題
ちなみにグラスの大きさ手のひらサイズ
と思ってたら稀にジョッキが出てくるの
ジョッキのサイズ大きくね?
でも意外とそうでもないらしい
お子様ランチが楽しみだった日も確かにあった
今はもう食べられないけど
おもちゃが付いていたことを思い出す
楽しかったあの頃には戻れないけど
また新しい楽しみ方が出来るってのが
今のいいとこ 悪いとこ
意外と寛ぐ人も多くって
中にはドラマみたいにプロポーズ
している人もいるらしい
結婚記念日に行く理由は分からない
でも毎年行くってことは
もしかしたらそこでプロポーズしたのかな
なんて思っちゃうめっちゃ寒い日の夜
いつか見た夢 縁田 華 @meraph
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。いつか見た夢の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます