第3話 俺は図書室が嫌になる
「くそ、あの時パーを出していれば……」
昼休み、俺、道明寺晴翔は先程勝負に悔やみながら廊下を歩いている。
俺が先程部室で行われたじゃんけんにおいて。負けたやつは次の授業の資料を取りに行くことを決める世紀の一戦において俺は見事に敗北した。
最後の最後にチョキによって一刀両断となり俺は買いにいくことになった。
「はぁー、今日の担当がアイツじゃなきゃいいが……」
俺は図書室が嫌いだ。正確にはそこへ行く時にいる担当の人に関してである。
そう、あのアホピンクである。あそこは昼休みはあまり人がいないため面倒に絡んでくる
そんなことを思いつつ。図書室を目の前に捉えるところまで来た。
(頼むから、アホピンクが担当じゃないように)と願いを込めて、俺はドアを開ける。
「ん?ハルカスか」
受付には桜木みりあことアホピンクがいた。
「今日はおまえかアホピンク」
無視をすると物理に移行するのでいい感じに捌かなくてはならない。
「ハルカス君は友達に省かれたのかな?」
まぁどちらにせよ地獄と言うことには変わりないのだが。
「次の授業に使う資料を探しに来たんだ。どこにあるか教えろ。」
「ふーん、教えるのだるいから頑張ってね」
なんだこいつ、図書委員なのか、怒りをぶつけたいところだがそうしたら思いの坪だ。落ち着こう。
「なんだ、すぐそこにあるじゃないか」
そういって本棚から数冊取り出した。だが、ここからが問題である。そう、借りるには図書委員であるアホピンクから許可を貰わなければならないのだ。
「これを、次の授業に使うから貸してほしい」
「これは人間の本だからメッシュには貸せないかな」
なんだこいつ!人をこけにしやがって
「メッシュは本体じゃない。俺は人間だ、だから貸してくれ」
「貸さないとどうなる?」
このアホピンクめんどくさいな
「俺は困らないが、クラスの奴らが困ってしまう。だから貸してくれ」
「へぇークラスの人を口実にしちゃうんだ。でも借りなかったとき一番困るのはハルカスのほうだろ~」
こう言うときだけ頭を回すな。たしかに借りれなかったら回りの奴らがめんどいから困るのは俺だ。
「たしかにそうだな。だから貸してほしい」
とにかく迅速にこの事を対処しはやく教室に戻りたい。その一心で頭を下げた。これでいいだろ。
「はいはい、もういいよ~」
なんとも上機嫌な声で返してきた。
このアホピンク。絶対ゆるさん。まぁ許可は貰ったしとっとと教室に戻るとしよう。
「では、サラバだアホピンク」
そう言って俺は図書室の扉を閉め教室にすぐ戻る。
もう行っちゃった。まだ昼休み時間あるしもうちょいいてもいいじゃん。やっぱ図書室って全然喋れないからなぁ。
「晴翔ももうちょいしゃべってくれても良いじゃん」
だから二人は思う
((ほんと……図書室は嫌いだ))
ゲーム部創作書 Teru @kamuteru618
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