日本を愛した宣教師の、衝撃的な苦悩……

宣教師として日本にやって来た、イタリア人のコニージョ神父が見た、日本の戦国時代末期を描いているお話しです。
日本に着いて信者の殿様やクリスチャン達の歓待、信長との謁見や安土城の絢爛さは、宣教師達と共に私をも魅了しました。その描写についつい、戦国時代という事を忘れてしまうほどでした。
しかし本能寺の変が起こり、夢心地だった私は、戦国時代という〝時代の本当〟を知らされ、叩き起こされる感じでした。
日本を統一しようとする天下人、その為に戦う武将達……そしてそんな時代に大きく動いている世界の国々の目論見……
日本の動きと世界の動きが、どうしても一致しない私は
……そうかぁ……
とコニージョ神父が、事の次第を理解していくのと一緒に衝撃を受けました。そして最後にコニージョ神父が下す決断……。
これは天主の導きなのか、日本の八百万の神の御心なのか……読み終わった瞬間の私の感想です。
どちらにしても今の私達があるこの成り行きに、かつて祖母が言っていた、〝日本は神風の国〟と云う言葉を思い出して感動してしまいました。
時代から「あれか?」と思い浮かばれる方も、私の様に全く浮かばない方も、是非お読み頂き、私の感動の可否をお確かめくださいませ。