食に争いの種とタブーは尽きない…けど

題材となっている「ラーメン・パスタ抗争」も、その図式が成立するまでの経緯も、その結果起きる惨劇もギャグ風味で、微苦笑混じりで読める怪作です。

いやいやほんと、「鶏の唐揚げにレモンをかけるか否か」から「豚由来の酵素で酵母を育てたら逮捕」まで、食には争いの種とタブーは尽きないのですから。

だからこそ、「おいしい」と「美味いものを食べさせたい」という想いがお話を猛烈な斜め上にドライブする感覚は新鮮です。