彼女の部屋まで、思いを伝えるまで5M

作者 大宮 葉月

25

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★★★ Excellent!!!

ジェンダーをテーマにした本作品。
男の子だけれど、女の子に間違われることが多かった主人公。
そんな主人公の「彼女」にも、ひょんなことがきっかけで一人の女性と付き合うことになった。

けれど、それは色々な問題があって……。
そして「彼女の部屋まで、思いを伝えるまで5M」というタイトルにはとても深い意味があった。

まるで、走馬灯のように。
これまでの歩んできた思い出を文章で、言葉で、作品として描くことはとても簡単ではないと思いました。

これまでのこと。
これからのこと。
その時の心情や葛藤を上手く短編にまとめている物語になっています。

そして、5Mから……。
さぁ、彼女たちの物語が始まります。



★★★ Excellent!!!

時間は相対的です。
楽しいことも、辛いことも、思い出は時間を超えるもの。
しかし歩くこと、前に進むことは、今この時でしか行えない。
距離と時間を難しいテーマで巧みに絡めた濃密な短編です。

感情の流れがとても自然なところに惹き込まれました。
オススメです。

★★★ Excellent!!!

「ジェンダー」という繊細な問題を扱うのはとても勇気のいることだと思います。
そうした難しい題材に正面から向き合い、描き切った作者様の姿勢に感心しました。
また、切り口が斬新で、物語の展開がまったく予想できませんでした。
こういうと大げさかもしれませんが、令和の時代の新しい短編という感じがしました。
細部表現にもこだわっていて、未来を暗示させるような言葉をさりげなく散りばめています。
日頃こういう小説にも触れていたい――そう思わせてくれる作品ではないでしょうか。
興味を覚えた方は、ぜひご一読ください。