非常に丁寧に描かれております

小説拝読しました。
全二十五話あるうちの十三話目に物語の真相を著しているあたり、三幕構成を意識されているものと拝察しました。
三幕構成は読者に飽きを生じさせない物語構成です。これは或いは私の集中力に問題があるのかもしれませんが、一話あたりの分量がどうにも多く(平均四千字超)、あわせて改行が頻出するために三幕構成を採用したテンポが殺されている点は残念です。
しかしこれは少しの工夫で回避できることなので、欠点とするには及ばないでしょう。
誤字や言い回しの誤用といったミスはほとんど見受けられません。推敲が行き届いている印象で、とりわけ登場人物の心情は丁寧に描かれており、各人物に対する作者の愛情が垣間見えて好感を持てます。見習いたいと思います。