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第1話

みんみんみんみんみん

耳障りな蝉の鳴き声で、私は起きた。

今日は特に用事がある訳でもないが日頃からセットしている携帯のアラームの二時間前に蝉の耳障りな鳴き声で先に起きてしまった。

アラームの前に起きた時にテンションが上がるタイプがテンションが下がるタイプ。二通りいると思うが、私は断然後者だ。

クーラーもいつの間にか切れている。寝ぼけて消したのだろうか。

蝉の泣き声で起床したと思っていたが、蝉の鳴き声とモワモワとしたこの室内の暑さで起きたのか。

嗚呼、最悪な目覚めだ。

不思議なもので暑さを感じて起床した時というものは、二度寝というものはなかなか出来なくなってしまう。

クーラーを再度つけてうつ伏せになりそっと目を閉じ、二度寝を試みてみるが、一度暑さと鬱陶しい蝉の鳴き声で起床してしまってるため、なかなか思うように上手く寝付けない。

みんみんみんみん

私の気持ちとは他所に、蝉は鳴き続ける。

蝉はこんなに鳴いて疲れないのかな？というYahoo知恵袋でもなかなか質問されないだろうどうでもいい疑問を持ちながら……私は諦めることにした。