第3話 僕は…
2週間後、真美ちゃんが雄星に捕まっていた。そして僕は真美ちゃんがいる所に走り出した。
ーーー
「てめぇーの愛しの夫がまだ来ていないぞ?」
「いや、もう来るわ!だって湯月は強いんだもの!」
「あいつがか〜?はッ!笑えるね!」
そう言って雄星は私の履いていたスカートの中に手を入れようとしていた。助けて湯月君!
そう思った瞬間、目の前に湯月君が立っていた。……湯月君…なの?
「おい。お前か?僕の真美ちゃんに手を出したのは」
「俺だよ。雄星様だよ。さすがだな〜。愛しの妻に手を出されただけでここまで怒るとはw」
本当に湯月君なの?こんな顔初めて見た…。
ーーー
数分前、僕は真美ちゃんを探していた。
「どこ?どこなんだよ真美ちゃん?ちょっとかくれんぼとかやめてよ?」
そうして探していると校舎裏に2人の男女がいた。そして1人の男がもう1人の女子のスカートの中に手を入れようとしている。女子の方は抵抗していたが縄で縛ってあったために抵抗出来ていない。そしてその2人の顔に見覚えがあった。それは、雄星と真美ちゃんだった。そして僕は走ってそっちに近づいた。そうしているうちに真美ちゃんはこっちに気づいたようだ。そして問題は雄星……ってあれ?僕ってこんな口調だったっけ?
そして今の状況に至る。
「おいおい、愛しの真美ちゃんを取り返して欲しければ俺と戦えよ〜。そして負けた方は勝ったやつの奴隷な!」
正直負ける気しかしない。だけど真美ちゃんがここまでやられて黙っていられる程僕の器はデカくない。
「あー。いいよ、やってやるよ」
「お!ノリ良いじゃん!」
そう言って雄星は腰にぶら下げていた刀を持って抜刀した。そして、それを見た僕も腰にぶら下げていた刀を持って抜刀した。
「ふッ!どうせお前になんか負ける訳がねーがな!」
「いや、やってみないと分からないぞ?」
いや、正直この勝負はスキル差で勝負が決まる。それなら負けるかも知れんが負ける訳にもいかない。考えろ!勝てる方法を!
そして僕は負けた。気絶してしまった。圧倒的スキル差で負けた。
「プッ!ブハハハ!どうした?最初の威勢は?まさかここで「負けた」なんでいわないよな〜?w」
くそ!完敗だ!せめて真美ちゃんだけでも…
お前はそれでいいのか?
誰だ?
俺か?俺はサタン。初代魔神王にして最強の悪魔。
君がサタン?あの聖魔戦争で圧倒的力で相手をねじ伏せたあの?
お?知ってるのか?じゃ、話は早い。お前の体をくれ。
うん。いいよ。
…は?いや普通は躊躇うだろーが。
いやいや、なんでだよ。サタンが欲しいって言ったんだろ?
いや言ったが…未練は無いのか?ほらあの女!あのー……
真美ちゃん?
そう!真美ちゃん!あの子がいるんだぞ?記憶が俺に引き継がれるかも分かんないんだぞ?
それでも良いよ。このままあいつの奴隷にさせられて、真美ちゃんに危害が加わるなら…。
お前!本当の真美とやらが好きなのだな!
て、照れるだろ!
弱虫と思っていたが…。俺はお前を過小評価し過ぎたようだ。訂正しよう。お前は男だ。大事な女を自分の安全より大事なら思うなんてそう出来ないぞ。そのサタンが認めた男よ。お前の体なんて要らん!その代わりに俺の記憶や魔力、他にもスキルや筋力などもお前に授けよう。ちょっと口調が変わるかも知れんが…。
え?良いの?僕は良いけど君は良いのかい?
おう!男に二言は無い!だが、一つ願いを聞いてくれねぇーか?
良いが…。
お前が次期魔神王になって、あの天使達に復讐してくれねぇーか?
天使?なんで?
それは…ちょっと話は長くなるが…良いか?
良いよ。
そして僕は聖魔戦争の話を聞いた。もちろんその前の話もだ。
…という訳なのだが…。
…分かった。引き受けよう。
え?良いのか?……分かった。後は任せたぞ。
そして初代魔神王のサタンの手が俺の額を覆う。なんか力が漲ってきた。これがサタンの力か…すごいな。
とりあえず、ステータス表示してみろ
お、おう。分かった。
ステータス
名 湯月
種族 鬼人
称号 なし
レベル 30
体力 90000
筋力 91000
魔力 ∞
スキル 『刀術[神]』『再生』『レベル可視化』『蘇生』『鑑定[神]』
魔法 『重力魔法[神]』『強化魔法[神]』
ん?何これ無双出来るんじゃね?まずスキルや魔法に付いている[神]ってなんだよ?普通[上]までしかないんじゃないの?体力とかもおかしいが……。
は?いや[神]ってのは[上]の上位。それくらい知っておけ!…まだ、俺のスキルと魔法は10分の1くらいしか授かってないのか。まー、多分レベルが足りなかったのだろう。そのうち勝手に授かってるかもしれん。
レベルって?
あー、流石にこれは知らなくて当然か…レベルってのは数字が上がっていく毎に体力や筋力、魔力やスキルや魔法も取れるというものだ。
なんで世の中にそのスキルがでまわっていないのか?それすごく便利じゃないか?だってそのスキルが有れば長い鍛錬も魔法陣の勉強でさえしなくても良くなるんじゃ…
だからこそだ。このスキルは誰にも教えてはない。他にも『鑑定』とかもな。
なんでだよ!?
いや、流石にこれはと俺の配下が止めたからだ!
確かに考えてみれば隠しておいた方が良いかも知れん。こんなスキル。他のスキルより断然強いから。
うむ。その通り。……もう時間のようだ。久しぶりに話せて俺、めっちゃ嬉しかったぞ!
おう!何から何までしてもらって感謝しても仕切れないくらいだ。
そうか…それは良かった。絶対約束守ってこいよ!そして真美とやらを助けるんだぞ!
おう!分かった。
そう言ったらサタンは光なって散っていった。てか、俺ってこんな口調だっけ?まー、良いか。多分サタンの力を授かった時の副作用でサタンの口調になってしまっただけなのかも知れん。サタン本人が言っていたからな!さぁーて雄星。君は僕が……いや、俺が貴様を圧倒的力を見せ、痛みつけながら殺してやる!
初代魔神王の願いを聞く代わりに大切な人を守る為の力を貰った鬼人〜友(初代魔神王)の代わりに魔神王になって天使達に復讐する〜 YuU @mugifuwa1415
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