藤よふれ

きし あきら

藤よふれ

 花かげに

 半熟の

 朝のひかりをちらつかせ


 むらさきの

 重力のかたちをして

 藤よふれ

 ありありとふれ


 ふるい藁が道にそい

 水のにおいも

 よこぎるみちに


 おびたかげさえ

 とろめかせ

 におやかにして

 黙もくとふれ

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藤よふれ きし あきら @hypast

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