3日目 最終決戦(2)

――――アレックスサイド

『アレックス、治したんだからさっさと働いて下さい。』

「めっちゃピンピンしてんじゃねぇか。」

『あれくらいでどうにかなるとでも?』

「そりゃそうかぁ・・・で?テツと健太の為かぁ?」

『まぁそんなものですね。クソ神が見て楽しみたいとも言ってますし。ココリアルは後でしばきますが。それより、もう奪い返すものは奪い返したので、好きにやって下さい。』

「分かったけどよぉ・・・こりゃあいったい。」


こいつは、最初と姿が変わってめっちゃ弱くなってやがらぁ。


「ううう・・・背中痛いし血も止まらない・・・もうヤダ・・・」


今なら殺せてしまいそうだなぁ。


「報いに死ね。」


上から鎌を振り下ろす。


「死ぬ?アタシが?いや・・・嫌!【Reflection反射】!!!」

「ちぃ、まだそんな力が残ってやがったか。」


神器を使い続けられるほどの魂力はオイラにも残ってない。

体力も治癒の時に結構持ってかれた。

どうすればいいのか?かなりのジリ貧。勝ち筋はほぼ潰えてらぁ・・・


課長も力の行使を神に制限されてんのに無理にやったから今は無理。

正直さっきのは空元気だろう。

ココアは?吐くのをこらえてるココアに話しかける。


「なぁココア、いけるかぁ?」

「多少なら・・・30%状態ならば行けるかのぉ・・・うぷ。」

「それでもいい、手伝ってくれ。」

「あい分かった。」


そうして、再び相対する女の見た目は弱りながらも未だにギラギラとしていた。


「アンタらの魂よこしなさいよ・・・アタシは負けたくない・・・死にたくないの!【Melting water溶ける水】!」


瞬間で放たれる特殊な水。

名前からして触れてはいけないのだろう。


「ココア?撃てるか?」

「勿論じゃ・・・逾槫眠迢シ縺ョ・咆哮フェンリル・ハウルあおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉん!!!!!」


真正面から咆哮を放ち相殺するココア。

ココアはいわゆるフェンリルと言われる狼だ。

制限されていたってかなり強い。


「やっぱもう無理・・・」

「うっそだろおい!?やっぱ一人でどうにかするしかないのか?」


だが、喰らった魂があまりにも良くなかったようでダウンしてしまった。


「ううう・・・頭痛い・・・なんていう声出てんのよクソ犬が・・・」


女は直撃をさけたようで。比較的ピンピンしていた。


「なぁ、諦めてくれねぇか?」

「それはできない相談でしょ?」

「やっぱりそうかぁ・・・」


鎌を投げ捨てる。それと同時に最初の半分だけの棒になる。


「んじゃ終わらせようかぁ。」

「それはこっちのセリフ、あっ!」

「そりゃガタ来るわな。なんたって課長みたいに器がある訳じゃないのに力を使ってんだからよぉ。」

「なにを言って「いった通りのことさぁ。あんたは力不足ってこと。課長には役不足な相手すぎてああやって反動喰らったみたいだけどよぉ。」え?」

「要するに・・・身分を弁えろってことだぁ。」


帽子を投げつける。そして、機能を開放する。反射の板を張るところを見ると避ける体力さえないようだ。


「なにこれ?」

「受けりゃわかるさ。【Absorption吸収】」

「は?なんでアタシの魂力を奪っていくの!?」

「安心しな、その魂力は一つ残さず、余さずに神様にいくからよ。」


さて反射の板ごと吸収したは良いものの、これを止めるのは一定量吸わせねぇといけないんだよなぁ。


「そのまま干からびてくれよぉ?」

「ふざけんな!こんな終わり・・・こんな終わりは・・・・・絶対認めない!!!」


急激に膨れ上がる魂力。それは素の課長までいかないまでも、S域を超えた。

その代償に、髪が逆立ち、左腕が異常に肥大化し、右腕には緑色の腫れ物が出てきて、顔含め全てが歪み醜悪な姿となる。そして、そいつの周りの雲が急速的に減っていく。しかし、帽子は女から魂力を吸収し続ける。そして、雲は神様の魂量のを消費して作っている。なにより、それを吸収してるってことは、無限にここら一帯の雲を吸い込み続ける。といった救いようのない構図が出来上がる。


「アンタ、今死ななくてもすぐ死ぬぜ?なんたってなぁ、神の力を取り込んだんだからよぉ・・・その前にオイラが死にそうだなぁ。S域までが対応圏内だって言ってんのになんつぅもんが出てくるんだぁ?」

『URUUUAAAAAA!!!』

「オイラは化け物倒す系の主人公じゃぁねぇのになぁ?課長動けるかぁ?」

『無理そうです。』

「はっきり言うなぁ・・・しゃあない、一旦落とすぞぉ。」

『Reeeeeefreeeee!』

「反射をそんなに張るな!めんどくせぁなぁ!」


足元の雲を崩して落とそうとしても反射し続けられる。


こりゃあ・・・絶体絶命かぁ?


「アレックスさん!いったい何があったんですか!?」

「ありゃりゃ~これは復興大変だなぁ~。」

「見た目がおかしくなってるやつがいるっす。」

「そいつが多分、これやってるな・・・」


おやおやぁ・・・まるで物語のヒーローさんじゃぁねぇか。


「わりぃが説明してる暇はねぇ・・・がアイツを倒せば終わる・・・手伝ってくれるかぁ?」

「「「「了解!(任された!)」」」」



これが、この事件の最終決戦ってところだなぁ。


「HAHAHAHA!悪いなぁ5対1でいかせてもらうぜぇ!」

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レイニークラウン~高校生たちの3日間の特別なお仕事~ 子月豕 @kobuta090225

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