第7話 ツンデレ
「そういえば、先輩はなんであんなに自殺しようとしたんすか?」
「両親が死んで、一人で、学校でも、一人で。なにもかも嫌になって生きる意味を失ったから」
「じゃあ、これからは、俺のために生きるっていう意味があるんすよね!! 俺のこと、大好きですもんね!!」
「……」
「あれあれーー? 違うんですかーー? 俺、泣きますよーー?」
「……そうだよ、大好きだよ……」
私は小さくつぶやいた。
「もう、このこのーー!!」
俊平が肘をぐりぐりしてくる。私は恥ずかしさに襲われる。
「たく、もう何なのっっ!?」
「あはは、怒ってる先輩も可愛いーー!!」
「はぁ、ほんとウザい……」
私のほっぺたにスリスリしてくる俊平を心の中で可愛いと思いながら、けれどそれは表には出さないで、私は俊平の猫っ毛の頭を撫でていたのだった。
「先輩、泣いていた時みたいにもっと女の子らしくしたら可愛いの……」
「うるさいよ」
食い気味でそんなツンデレなことを言ったが、少し女の子らしくしてみようかな、と、考えるチッサであった。
ウザいあいつが、いつも私を邪魔してくる!! ABC @mikadukirui
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