④俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます1部2章~ガラポンいかさま道具!パちんこ玉赭ブロー編【カク12+なろう54合計66万PV】コレは親を殺された少年の復讐物語だと思う…
第458話 SSRなんて、たいしたことありません(2)
第458話 SSRなんて、たいしたことありません(2)
価値なしって……お前……
「アホ言え! この剣は、カマキガルの刃とダンクロールの牙をじいちゃんが融合加工してくれた超絶の一品だぞ」
リンはもう一度、タカトが持つ短剣へと視線を戻す。
確かに、その輝きは通常の剣とはかなり違っていた。
だが、所詮ただの短剣をベースに融合加工したものである。
それが、万に一本の名刀であったとしても、所詮は無銘の刀……価値がない。
リンはやはり首を振る。
「というか、タカトさん……あなた、レースに出る気なんですか!」
リンはあきれたような声を出す。
「だって、俺、金ないし……出場者ならモノでいいなら、俺にもワンチャンあるかなって……」
タカトは頭の後ろに手を回し、照れながら笑う。
その姿は、まるで緊張感が感じられない。
「タカトさん……死にたいんですか……」
リンは、バカにしたかのようにぼそっと呟いた。
へっ? どいう事?
リンは、仕方ない様子で話しをつづけた。
「聖人国のレースはスポーツかも知れませんが、ココは魔人国ですよ。スポーツなどと言う言葉は存在しません。有るのは殺し合いのみ」
その言葉に、タカトの笑い顔が、どんどんと引きつっていた。
なんか、俺、ものすごく都合のいいように考えていたのかな……
「へ……へぇ……で、魔物バトルってどういうものなのよ?」
正直、魔物バトルが何たるかを知らずに、気持ちが高ぶったのが不味かった。
これも先ほど飲んだヒマモロフの油の興奮作用の影響か。
ここは、中身をよく検討してから、もう一度考えよう。
そんなタカトを見ながらリンは意地悪そうに笑う。
「まぁ、グランドのコースを規定回数を回ってゴールするだけの簡単なレースですよ。ただし、何でもありですけどね」
「なんでもありとかって……殴るとかかな?」
「とんでもないです! 殴るだなんて!」
「そうだよね……そんな危ないこと……」
「殺すんですよ! 殺す! 噛みついて殺そうが、締め付けて殺そうが自由です! 何なら、その後食べてOKですよ」
「何それ……レースじゃないじゃん」
「そうですよ。レースなんて名ばかり、要は最後の一匹になったら勝ちです。まぁそのせいで、規定回数回ってゴールするより、皆殺しで優勝する方が圧倒的に多いですけどね」
これ……あかんレースや。
絶対に参加したらあかんレースや……
「まぁミーア姉さまが言うには、それが面白いんだそうですよ」
「ミ……ミーア……がね……」
「ミーア姉さま、勝負ごとになると性格変わりますよ。タカトさん知ってました?」
「いや……全然……」
勝ち誇るようなリン。
すでに戦意を喪失したタカトは、おびえる子猫のように目をそらした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます