激震
武田伸玄
激震
時は乱世。
この時代、地震などの災害は人々を
さらに困らせた。
とくに、とある大名家ではあるワードで家臣が困っていた。
「おい!大丈夫か!?」
その大名家の領地で地震が起きた時のこと。
当主の館にも揺れが及んだ。
「もっとも被害の大きな所を探ってまいれ!」
家臣の頭が配下にそういうと、配下が走っていった。
その後、戻ってきた配下の者が報告しに来た。
「被害が大きい地域がありました!周りに比べてそこが一番です。」
「ふむ。そこが震源だな。」
「そうだと思います。震源の辺りは家が潰れていて被害が甚大です。」
(だが、さすがにもう一度揺れが来ることはないだろう。)
皆、そう思っていた時、襖が突然開いた!
「皆、さっきから信玄、信玄、と呼び捨てして!けしからんっ!!」
当主、武田信玄の言葉に建物が大きく揺れるような激震が走った。
あまりの形相にずっと仕えてきた重臣も怒りを抑えるよう進言できなかった。
激震 武田伸玄 @ntin
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