第8話 大団円

「しかし、おまえはなんでこんな乗り物に乗っているんだ? どこかで拾ったのか?」


 兄オーク達は五男オークに尋ね、五男オークが答えます。


「何言ってるんだい。王都大学で、材料工学、船舶工学、自動車工学、航空工学などなどを勉強した僕が自分で作ったに決まってるじゃないか。」

「えー! おまえ毎日家にも帰らず、遊び惚けていたと思っていたのに、王都大学に通っていたの!?」

「そうだよ。王都大学は成績優秀なら学費も免除だからね。うちみたいな貧乏な家でも通えたのさ。」


 呆然とする兄オーク達をよそに五男オークは続けます。


「これからどうする? 僕はお母ちゃんに会いに行こうと思うけど、一緒に来る? キャンピング装甲車の部屋数は十分にあるから心配はしなくて良いよ。」

「行く行く。」

「俺たちも乗せていってくれよ。」


 こうして、オーク五兄弟は母オークに会いに行き、母オークも五男オークの水陸空両用キャンピング装甲車に乗って、一緒に世界中を旅してまわったのでした。


(完)


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【あとがき】


 最後までお読み頂きありがとうございました。

 3匹の子豚を読んでいて、異世界ファンタジー風にしたら面白そうだなと思って書き始めました。もともと短編で終わらせるつもりでしたので、これでこのお話は終わりになります。

 水陸空両用キャンピング装甲車は、ゴジラにでてくる「スーパーX」から着想しましたが、海底軍艦の「轟天号」を想起された方もいらっしゃるかもしれません。

 私にとって初めて書く小説になりますが、途中筆が止まりつつも最後まで書けて良かったです。これもひとえに読者様の応援によるものです。ありがとうございました。

 それではまた別の物語で。

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5匹のオーク 神松寺和尚 @sinshoji

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